◆ジェイコブ・ソール『自由市場の世界史』を読む。
ジェイコブ・ソールは、
著書『帳簿の世界史』で有名。
★要旨
・自由市場は確固たる証拠よりも、
情熱や欲望によって動かされることが少なくない、
という事実だ。
・フランスには、国立銀行と紙幣が必要、
だというジョン・ローの言葉は、正しかった。
・驚くべきことに、
自己維持的な自由市場の哲学は、
ルイ14世の破産した夢の国ベルサイユにおいて
復活することになる。
・アレクサンダー・ハミルトンは、
フランスの農村を中央集権的な徴税制度、
統一された度量衡、
国家補助で整備された交通網によって
大規模な産業地域へと変貌させたコルベールの成功を
称賛した。
・大胆でときには無謀でさえあったハミルトンは、
有能な政府経営者であり、
アメリカという若い国に適用するための
明確な経済ビジョンを持っていた。
・有名なスコットランドの経済理論家で、
賭博しでもあったジョン・ローについての噂は、
デレマの耳にも入っていた。
・デレマは、
コルベールの甥でフランスの財務総監であった。
・ジョンローは、現代の市場ツールを先見していた。
彼は銀や土地の価値に連動した紙幣の発行を提案した。
・スコットランド人のローと、
フランス人の摂政のオルレアン公フィリップ2世は、
パリの上流階級向けの賭博場で出会った。
・ローは、新しく西方会社を設立。
・1719年には、ローの会社は、
フランス東インド会社や中国会社を吸収して、
奴隷などの植民地貿易から利益を得る
グローバルな金融コングロマリット、
インド会社となった。
・自身の考案した市場計画は、
完璧であるとローは主張した。
・その推進力となるのは、
信用、
安定した貨幣供給、
ミシシッピ川の無限の富、
そしてビジネスに友好的かつ絶対的な権限を持ち、
減税の実現を目指す王政であった。
ただし、ひとつの問題があった。
これは、ポンジスキームだった。
★コメント
経済から世界史をみると、
新しい発見がある。