◆猫組長『ネコノミクス宣言』を読み解く
★要旨
・償還不可能なほどに膨張したフィリピン発の金証券の存在。
・金価格上昇と複利で膨らんだ4500兆円の巨額債権。
・太平洋戦争終結後、
ローンアグリーメントによって
フィリピン中央銀行から金証券を借りたのは、米中だけではない。
戦争によって疲弊しきった世界各国が、
フィリピン中央銀行を頼った。
・私は頭の中で点と線が繋がっていくのを感じた。
ヘリテージファンドは世界経済史の裏側なのだ。
・わたしは麻薬を一度もやったこともなければ、
やりたいと思ったこともない。
腐るほどやっている人間を見てきたが、
誰一人としてまともな人間を見たことがないからだ。
・私にとっての最高の麻薬は、
知識と経験とスキルを総動員して
複雑怪奇な国際金融の世界に挑み、
達成困難な目標をクリアすることである。
そこで得られる快感は、説明不能だ。
・20世紀はまさに石油の世紀であり、
それは今も続いている。
ロックフェラーにロスチャイルド、
ノーベル兄弟も石油によって富と権力を手に入れたのだ。
・マフィア組織で一番の収益を上げているのは、
間違いなくロシアンマフィアだ。
香港やシンガポールのプライペートバンクに行けば、
ヨーロッパからのケタ違いな資金移動を
画策しているロシア人に出くわすことが多い。
・書いたものが面白いかどうかは読者が判断することだ。
だから、独りよがりな日記にならないように
気をつけている。
コラムを書くという作業は、
経験と知識に基づく情報の整理だ。
それは知的なトレーニングでもあり、
思い出を辿る作業でもある。
・時には海外のビーチで、
時には飛行機の中で原稿を書く。
それが苦痛だと思ったことは一度もない。
真夜中に一人で原稿と向き合うとき、
それが人生を振り返る大切な時間でもあるからだ。
・成功すれば桁違いの大金を掴むことができる国際金融の世界は、
日本のルールや慣習がまったく通用しない世界でもある。
・たとえば国際金融における裏街道の主役ともいえる
ロシアンマフィアがなぜ強いのか。
それはロシアという国自体が「政暴一体」の
体制だからだ。
ケツ持ちが核弾頭を持つ国家なのだから、
強いのは当たり前である。
・仮想通貨を可能にしたブロックチェーンは、
もともとアメリカから経済制裁を受けたロシアが、
アメリカのドルによる経済支配を何とか打ち破ろうとして
国家ぐるみでスタートさせたものである。
・現在、ビットコインに次ぐ時価総額を誇る
イーサリアムを作ったのもロシア人だ。
・要するにブロックチェーンは
「国家レベルのマネロンの手段」
ということができる。
・流通する仮想通貨の90%は
マネロンと犯罪ビジネスの決済に
使われていると見て間違いない。
・第二次世界大戦の終戦時に
日本軍がフィリピンに放置、隠匿した金塊は、
米軍とフィリピン政府が接収している。
その戦利品ともいえる金塊で財を築いたのが、
第10代フィリピン大統領の
フェルナンド・マルコスだ。
・マルコスは大統領に就任すると、
日本から接収した金塊をアメリカや香港で売り捌き、
巨万の富を得た。
その総額は、他の不正蓄財と合わせれば数十兆円とも言われている。
・海外へ分散されたマルコスの財産は
今でも彼の親族が管理しているが、
ドル建て資産はアメリカの干渉を受けて凍結状態にある。
・ドゥテルテ元大統領は、
このマルコスの遺産をフィリピン政府に
返還させようとアメリカに働きかけた。
それに抵抗しているのが、マルコスの親族たちである。
★コメント
国際金融の舞台裏は
よだれがでるほど面白い。
まだまだ世の中には
自分の知らないことが多い。