◆佐藤優『記者と官僚。特ダネの極意、情報操作の流儀』を読む
西村陽一さんと共著
★要旨
・外務省にいた当時、会う記者がみんな同じことを言っていたんですよ。
「俺は生涯、一線の記者でいたい」
「もし部長職をオファーされても拒否して編集委員としてやっていく」って。
一種のブームだったんだろうね。
・どの新聞社の記者も示し合わせたように言うから、面白いなと思って聞いていた。
・そしてそういうことを声高に言うやつほど、管理職になるために裏で画策していたことがあとからわかって、 やっぱりなあ、と思うんだけど。
・朝日の記者はわりと特徴がありましたね。
ひどいのは外務省の人事にも手を突っ込んできたがる。
「あいつ、局長の悪口を言っていましたよ」とか
「ひどいたかり癖があって困っています」とか、
あることないことを裏で告げ口して、自分にとって都合の悪い人間を陥れようとする。
・そういう妖怪記者が多いのは朝日で、かなり警戒していました。
・朝日の記者は「メモ」を流さないし、金を取らない。
・新聞記者は日々、政治家や官僚、捜査当局に取材して作成したメモを、
キャップなりデスクに上げるんだけれど、メモは社内で共有されるから、
ほかの記者が作成したメモでもコピーをすることができる。
・新聞社のメモの中には、
週刊誌記者や政治家にとっては金を払ってでも入手したいほど価値があるものもある。
・それで、金に困った記者がメモを売るということもあって、
外務省内でもメモが流通していることがあったのだけれど、
朝日新聞の記者が流出させたメモを見たことがない。
★コメント
霞が関とジャーナリズムの関係は面白い。