◆田崎史郎『小泉進次郎と福田達夫』を読み解く


 



★要旨



・叩かれているときは、

評価されるスタートだとも言えるし、

持ち上げられているときは、

どん底に叩き落されるスタートだとも言える。

(小泉進次郎)



・「絶対孤独。どす黒いまでの孤独に耐えきれるだけの体力、精神力がいる」


→麻生太郎は首相当時の2009年の大学生との意見交換会で

首相に必要な資質をこう説明した。



・記者会見でも麻生太郎は、

「どす黒いまでの孤独は最初から最後までずっと続くものだ。

どなたが(首相に)なっても同じ状況ではないか。

支持率が上がったから孤独でなくなるということはない」

と語った。



・首相はつねに大勢の人に囲まれている。

眠るとき以外、一人になる時間はほとんどない。

しかし、周りにどんなに多くの人がいても、

物事を決めるのは首相一人だ。

周りの人たちは首相が発する言葉に耳を澄ましている。



・発せられた言葉は「首相決断」となり、

国民の人生を大きく変えたり、

世界中に発信されて他国の国民の生活にも

影響を与えたりする。



・うちの親父は一般の人が思っている以上に派閥人間だった。

派閥を否定していると思っている人もいるけど、

派閥のためにとことん生きた人だから。

(小泉進次郎)



・進次郎さんは、

「俺には友だちがいない。親父にもいなかった」

っていう。

でも、お父様・純一郎さんには仲間がいっぱいいた。

小泉純一郎総理は、仲間の中で温かく育った人だ。

森喜朗総理、小泉総理、うちの親父の福田康夫は、「三兄弟」。

考えていることもやっていることも全然違うのに、

でも絶対お互いを守るですね。

(福田達夫)



・小泉官邸は実は個人じゃなくて、

がっちり組織力で回していた。

派閥は森総理が押さえ、

そこから参院自民党を押さえていた青木幹雄先生と、

武部勤幹事長が党を回し、

福田康夫が官僚機構を回して、

裏は飯島勲さんがやって、

政策は竹中平蔵さんがつくりという、

この完璧な布陣を組んで、

すごいチームでやっていた。

(福田達夫)


 


★コメント

政治家の本音のところが垣間見れる。

おもしろい。

世襲議員の苦悩もわかる。