◆工藤公康『活の入れ方』を読み解く
★要旨
・西武での練習は想像を絶するものでした。
いまなら、それを見た人が『いじめだ、シゴキだ』
と騒ぎ立て、SNSで炎上するかもしれませんね。
・100メートルダッシュ×100本。
これがウォーミングアップです(笑)。
終えると足が動きません。
・そこから全体練習を行い、投手はピッチング1時間、
ランニング1時間、強化1時間を行います。
・当時は『何でこんなことをしなければいけないんだ』と、
不平・不満を抱えながらやっていました。
・そのときにはわかりませんでしたが、
後になって気づくのです。
この練習こそが、
その後の野球人生につながっていたのだ、と。
・この練習によって球が速くなったわけでも、
変化球を会得できたわけでもありません。
でも、プロとして生き残っていくための最も大切なことが身に付いているのです。
・なにが身に付いたのか。
ひと言で表すと「基礎」です。
・ケガをしにくい体になった。
反復練習に耐えられる体になった。
そして、頭で考える前に瞬時に反応できる神経がつくられたのです。
これが『常勝西武』と言われた秘密です。
・広岡野球の根底には、徹底的な基礎づくり、
土台づくりがあることを、
私はこの身に刻んでいるのです。
・広岡監督は、言った。
『ファーストベースにカバーに行くのに、
目をつぶって全力で走り、ベースを踏めなきゃダメだ』って。
・無理と思っていたが、
とにかく毎日、ベースを見ないようにしてカバーに入る練習をする。
『たぶんこの辺だろう』と言いながら失敗して、
『じゃあこの辺か?』と失敗して。
でも、何日も何日もくり返しているうちに距離感がつかめてきて、
『あ、この辺だ』と思ってポンと踏んだらベースがあるんですよ。
不思議とできるようになるんですね。
・それで気づくんです。
頭で理解しているうちは、まだまだなんだ。
体で覚えることが、
プロとしての技術を身に付けることになるんだ、と。
★コメント
広岡野球の真髄を見つけたり。
見習いたい。