◆服部正法『裏切りの王国。ルポ・英国のナショナリズム』を読む
★要旨
・世界の「辺境」で養ってきた見方が、
欧州の現場において、
とりわけナショナリズムの問題を考察することに役立った。
・途上国の紛争現場を這い回ることがなかったら、
英国のナショナリズムに
着目するようにはならなかった。
・ジョンソン首相の魅力(チャーム)がなければ、
ブレグジットは実現しなかったかもしれない。
・あの段階でブレグジット実現しなかったら、
ファラージに代表されるような、
右派ポピュリストが伸長して、
英国の混乱がより深まった可能性も否定できない。
・ブレグジットの完遂は、ジョンソン首相の功績だろう。
・ブレグジット自体が、
本当に英国にとってよかったかどうかは、
今の段階では明確にわからない。
評価は、歴史に委ねられる。
・ボリス・ジョンソンは、1964年生まれ。
イートン校から、オックスフォード大学へ進学。
ギリシャ古典を専攻した。
・ジョンソンは、舌禍や筆禍が絶えなかった。
批判にさらされるものの、
なぜか政治家としての致命傷にまで至らなかった。
インテリからは嫌われていたが、
ポリコレが嫌いな層から受け入れられていた。
・ジョンソンは、
チャーチルを尊敬し、チャーチルの評伝も書いている。
・ジョンソンは、
2019年7月、英国首相に就任した。
・「予言者」チャーチルの言葉は、
英国人に大きな影響を与えてきた。
・英国人は伝記が大好きで、
書店の棚のかなりのスペースを伝記が占有する。
チャーチルの伝記は、とくに数が多い。
★コメント
あらためて、英国とは何かを、調べなおしたい。