◆吉田類『酒は人の上に人を造らず』を読み解く
★要旨
・平安時代の歌人、紀貫之が著した「土佐日記」に、
土佐人の酒宴好きを垣間見ることができる。
・東北の陸奥最奥の地酒といえば、
「田酒」を筆頭に挙げる酒飲みは多い。
・縄文土器や土偶がアートとして開花し、
落葉広葉樹の巨木の森に
おおわれていた太古の青森。
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今は、地理と歴史が時空を超えて、
錯綜する迷宮のように思える。
・立ち飲みは、古くは「立ち酒」と呼ばれていた。
「出立」あるいは「別れ」に際して
酌み交わす酒の儀式だった。
・ここで一句。
「ハイボール、弾ける初夏の、ブルージーン」
・酒縁は、めぐる。
・気の合う飲み仲間を得ることは、
無上の喜びかもしれない。
・粋な飲兵衛作家、坂崎重盛さん。
飲酒歴が半世紀にもなるご隠居の
話のネタは尽きない。
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多彩な引き出しから
ブラック・ジョークまで飛び出してくる。
ほろ酔えば舌も滑らか、退屈などしない。
・下町酒場を渡り歩くことで、
見えてくるものがある。
・いい酒は、いい酔いに満たされる。
・女は、優れた女優の資質を生まれ持つ。
・祭りの熱狂は、魂のアイデンティティの確認なり。
・お酒の神様は、
いくつあってもかまわない。
万物に神々が宿るとする日本古来の神道は、
一種の精霊崇拝だろう。
★コメント
なんだかんだ言って、お酒は面白い。