◆高橋洋一『ニッポンの大正解』を読み解く
★要旨
・自殺率と失業率には強い相関関係がある。
失業率が下がると、自殺率も圧倒的に下がる。
・かつて役所勤めをしていたとき、
失業率を下げれば、自殺者数も
3,000人から5,000人程度は下げられな、
と予測していたが、実際にその通りになっている。
・失業率を減らせば、自殺者数だけでなく
犯罪などさまざまな社会不安要因も同時に
減少させることができる。
・とにかく政府は雇用を用意し、失業率を減らせばいい。
そうすれば、
自殺だけでなく犯罪など社会不安も減る。
・投票というのは、
あくまで権利であって義務でない。
せっかくの権利を行使しないのは、
魅力的な候補者が出ていなかったり、
争点が面白くないということもある。
・誰に言われなくても
積極的に行きたくなるようなスリリングな選挙になれば、
投票率も自然と上がっていく。
目を向けるべきは「事後」の投票率ではなく、
「事前」の立候補の人物、問われるべき政策の中身なり。
・投票に行かないというのも、また民主主義の選択肢のひとつ。
選挙の争点が面白ければ、
投票率なんて後からついてくる。
・民主主義社会は、まず、
人々にしじされなきゃ、政治家なんて何もできない。
ポピュリズムには「大衆迎合的な政治姿勢」という意味があるので
ネガティブに思われているが、
ポピュリズムも民主主義のひとつの宿命だ。
・民主主義というのは、
大衆迎合的な要素がなければ成り立たない代物だ。
・コメディアンのゼレンスキーが、
ウクライナの大統領になったからといって、
それがウクライナ国民の選択ならば、
それはそれでよいのではないか。
・リーダーになる人物にとって重要なのは、
統治能力であり、前職や政治家経験の有無ではない。
・失業率と雇用システムは、まったく関係なし。
・世界と戦える能力のある人物をとろうと思ったら、
通年採用しかない。
また、お金で解雇のトラブルを回避、解決する、
「金銭解雇」をもう少し柔軟にできるようにしたほうがよい。
・さまざまな問題の主張で見るべきなのが、
数字があるかなしか、なのでる。
ロジカルに考えるには、
どうしても数字の裏付けが必要なり。
・この国のマスコミのレベルを見ていると、
ダマされない程度の数学の力は、
やはり必要だ。
・資料をフェアに見て、そこにある事実や数字から
ロジカルに考えて答えを出す。
ここに主義主張や好みが入り込む余地はない。
・ファクトに対してだけは、
真摯に向き合うことがこれからの時代、
ますます大事なのだ。
・何も難しい数式を覚える必要などみじんもない。
ただ、事実の裏にある数字だけは
必ず確認するクセをつけよう。
・嫌いな科目、教科をいくらやらせたところで、
それは苦行でしかない。
「苦行」になってしまうと、
人間というのは、なかなかそれを続けることはできないのだ。
ましてや相手は子どもだ。
・小さなころから、やりたくないことを強要すると、
勉強という行為自体が嫌いになってしまう。
・一種の勉強クセをつけるためには必要なのは、
嫌悪感を思い出す「苦行」ではなく、
好きな科目だけをやって楽しく勉強できた、
という「成功体験」なのだ。
・「勉強をどうしたらいいんですか」
と聞かれれば、
「好きなジャンルだけやれよ」
としか言いようがない。
好きな勉強だけやって、
その成功体験で自分の世界を広げていくのが一番いい。
・勉強において一番大事なのは、
苦しみではなく成功体験。
好きなジャンルの能力を伸ばすことを第一に考えること。
★コメント
さまざまな学びあり。
読書も楽しみながらやっていきたい。