◆原田武夫『北朝鮮VSアメリカ。大国のパワーゲーム』を読み解く
副題→「偽ドル事件と大国のパワーゲーム」
★要旨
・アメリカの有名なジャーナリストが言った。
「意見を述べるのはタダだが、事実を詰めるにはカネがかかる」
→Opinion comes free,fact cost money.
・北朝鮮情勢のカギを握るのは、欧州なり。
・地理的にも遠く離れた北朝鮮と欧州。
両者は一見、無関係のようにも見える。
・少なくとも日本の外務省で、
「北朝鮮情勢のカギを握るのは欧州だ」
という認識が持たれたことはない、
と言ってよいだろう。
・それもそのはず、
たとえばドイツにいたっては、
わざと「何も知らないふり」をしていた形跡すらあるからだ。
・ドイツは、北朝鮮に食い込んでいる。
・思えばドイツは、
長年にわたって北朝鮮と「友邦」として関係を築いてきた、
旧東ドイツを事実上、吸収合併した国でもある。
そこで培われてきたつながり、
とりわけ経済関係と人的ネットワークの大半が、
戦略的に統一ドイツへと継承された可能性は十分にある。
・北朝鮮をめぐる問題とは、結局のところ、
低廉な労働力と豊富な鉱物資源を抱えた、
この国の経済利権の獲得競争なのではないかということだ。
根本には、
北の大地に眠る莫大な地下資源があるのだ。
・日本円こそ、問題解決のカギである。
・かつてイギリスは海運業と金融業による
ネットワークをもってポンドを、
アメリカは技術力やノウハウの比較優位を武器にした
多国籍企業の展開を通じてつくったネットワークをもってドルを、
それぞれ国際通貨にまで成長させることに成功した。
・この観点からいうと、
国際通貨形成のための基礎的ネットワークが、
実は日本と朝鮮半島の間にすでにあることに気づく。
・各国が恐れているのは日本の経済力であり、
その中心にあるのは「日本円」なのだ。
そして自国内に大量の円が出回っているからこそ、
その脅威を一番肌に感じているのは、北朝鮮なり。
・本書は「素朴な問いかけ」に対する答えを出すために書いたものである。
そして「解法」としては、
その気になれば誰でも習熟することのできる、
公開情報インテリジェンスを基本として用いることとした。
・これは端的にいうと、
インターネット上などに流れる世界中からの様々な公開情報を、
丹念に拾い集め、分析することで、
ある出来事の全体像を描き出すという
情報分析の手法である。
・その際、基本となるのはあくまでも金融資本主義の展開、
そしてマーケットでの利益獲得競争である。
米国が追い求めているのが、
そこでの覇権の維持と拡張であり、
それ以上でも、それ以下でもないことから、
この視点を抜きにして世界を語ることはできない。
★コメント
まだまだ日本には可能性があることを知り、
勇気が湧いてきた。
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