◆栗山英樹『栗山ノート』を読み解く



★要旨



・もう何年になるのだろうか。

ある習慣があります。 

野球ノートをつけているのです。 

私は小学校1年から野球を始めました。



・練習後や試合後にノートを開くことは習慣化されていましたが、

ときには書かない日もありました。

書けなかった、

と言ったほうがいいかもしれません。



・押し寄せる悔しさを処理できず、

自分のプレーを整理できず、

ペンを持てない日がありました。



・2012年に北海道日本ハムファイターズの監督に就任してからは、

シーズン前のキャンプから必ずノートを開くようにした。

その日のスケジュールがすべて終わった夜に、

自室でペンをとります。

日記をつけるような感覚です。



・ところが、ノートを開いてもすぐには手が動かず、

白いページをずっと見つめたり、部屋の天井を見上げたりすることがあります。 



・監督としての自分に、

言いようのない物足りなさを感じているのです。



・反省点は数多くありますから、とにかく書き出していきます。

書き出すことで頭が整理されるものの、

理想と現実の狭間で揺れる気持ちはなおも落ち着かず、

気が付けば窓の外が明るんでくることもあります。



・思い詰めて、もがき苦しんで、考えを構築して、

壊して、もう一度再構築して、といった作業を繰り返していくうちに、

心のなかで違う自分が立ち上がってきます。



・プロ野球選手としてのキャリアは、実働7年という短いものでした。

野手にとって一流の目安となる打率3割を記録したこともありません。



・引退後はスポーツキャスターとして活動しました。

ファイターズの監督就任以前に、コーチとして現場経験を積んだわけではない。



・指導者として何の実績もない立場で、チームを率いることになりました。 

そう、私には一秒たりとも足踏みをすることは許されないのです。

学び続けなければいけない立場なのです。 



・自分の在るべき立場に目覚めた私は、

古今東西の古典を中心に読書を進めていきます。 

監督として、仲間として、人間として、チーム内でどのように振る舞えばいいのか。



・野球ノートをつけることと、読書の旅を並行していくと、

野球を野球の常識だけで読み解くべきではない、

という思いに辿り着きました。



★コメント

やはり、いくつになっても、

どのような立場になっても、

学び続けなければならない。


 

 

 

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