◆伊藤喜之『悪党。潜入300日。ドバイ・ガーシー一味』を読み解く



★要旨



・爆弾告発男として日本のVIPたちを震え上がらせたガーシーCHには、

ガーシーを後押しし、そのスキームを提案した黒幕がいた。



・黒幕「A」の正体は「エステート24ホールディングス」の社長・秋田新太郎である。

秋田は10年前にガーシーと知り合い、麻雀を通して親交を深めていく。



・あまり信頼を置いていなかったはずの東谷に対し、秋田は、なぜ手を差し伸べたのか。 



→「いや俺もいろいろトラブルがあってキツかったことがあるし、普通に可哀想やなと思ったんで」


→「彼は、芸能人たちのオモテでは言えないような世話になっていた。

東さんは口が堅い。すべて揉み消していた」



・秋田新太郎は、大阪・東大阪市出身の37歳。 

幼少時から学業は優秀で、大阪屈指の進学校・大阪府立高津高に進学した。



・秋田は、進学校である高津高では起きることのない暴力事件を起こした。



・鑑別所へ送られ、進学は断念せざるをえなくなった。

代わりに就職したのが長者番付の常連となった重田康光が創業した光通信グループの大手上場企業だった。

電話でのアポイント取りから営業のイロハを叩き込まれると、

営業マンとして才を発揮し始める。



・秋田が、独立して2009年に大阪で起業したのが「エステート24ホールディングス」だった。

東日本大震災後にブームが到来した再生エネルギービジネスに目をつけ、

住宅向けの太陽光発電装置の販売を主軸に売上高135億円を誇る企業に急成長させた。



・国会欠席問題で「議場での陳謝」を求められていた

参院議員のガーシーこと東谷義和が向かったのは

トルコの地震被災地だった。



・私が思うに、ある意味で、東谷は無垢なのだ。

これは1年近く彼を追い続けてきた私が抱く率直な感想だ。



・東谷のある種の無垢さゆえに

ガーシーCHという異形のYouTubeチャンネルは誕生したと私はとらえている。



・私は、ガーシーCHの配信現場、参院選出馬、誕生日会、モーニングルーティンなど、

ドバイでの東谷に密着し、その行動を追った。



・東谷の周囲に成人向け動画投稿サイト創業者で日本警察からマークされている者、

暗号資産ビジネスでグレーな噂を抱えている者、

学生闘争で挫折感を抱いた元赤軍派、

交通事故で相手を植物状態にさせた若手経営者ら、

日本社会に何らかのルサンチマン(遺恨)や情念を抱える者たちが数多く集まっていた。



・そして、その彼らが東谷のガーシーCHに対して陰に陽にさまざまな形で手を貸していることに気づき、

一人ひとりにインタビューを重ねた。


・麦わらの一味ならぬ、「ガーシー一味」。

東谷、FC2創業者の高橋、暗号資産ビジネスの久積、元バンドマンの墨谷、そして陰の仕掛け人である秋田。

皆がそれぞれに後ろ暗い過去を持つが、

東谷はそこにむしろ任侠組織の絆のようなものを感じ取っている。




★コメント

キャラが濃すぎて、おもしろ過ぎる。

注目したい。

 

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