◆正田圭『15歳で起業したぼくが社長になって学んだこと』を読み解く
※要旨
・起業してから今までの間、予想のできないことばかり起きた。
株取引から始まった僕の起業人生は、
インターネット事業、飲食事業など様々な事業体を経験しながら
現在のM&A事業に移っていった。
・しかし、僕の起業人生の節目には、
必ずと言っていいほど本が存在した。
悩みに暮れているときに本を読んで問題が解決したこともある。
本から実際の出会いにつながった縁もある。
苦しみながらも努力して
成功を収めた経営者の本に勇気づけられたことも、
数え切れないほどある。
・失敗を繰り返さないためにすべき3つのこと。
・(1)分野を決めて知識増強を行う
知識が不足していると思う分野を選び、
重点的に知識を増やすようにしてください。
会計の知識、法務的な知識、M&Aの事例の検証、
IT企業のビジネスモデルの研究といったテーマを設定し、
ある程度の時間とお金を投資して、じっくりと知識を深めていきましょう。
・(2)客観的な立場で自分を見直す
ビジネス上のカウンターパートの立場で、
自分のスタイルを客観的に見直してみることも有益です。
・(3)長く続ける
マラソンランナーは走り続けることで強靭な心臓を
維持しているそうです。
・経営者も常にビジネスのことを考えているからこそ、
「ビジネス脳」を発達させていくことができるのです。
・会社の成長に合わせて自分も成長していかないと、
会社経営を続けることはできないのです。そこで必要なのが、勉強です。
・では、どんな勉強をすればいいのでしょうか。
おすすめなのが、公認会計士の試験科目を勉強することです。
ここには、経営者として身につけておくべき必要最低限の知識が詰まっています。
・公認会計士試験科目には、基本的に財務会計論、
管理会計論、監査論、租税法、企業法のほか、
民法、統計学、経営学、経済学が含まれます。
・そのほか、公認会計士試験科目を勉強すると、
複式簿記や税金に関する知識も学ぶことができます。
民法と企業法を勉強しておけば、
契約書だって最低限読めるようになるでしょう。
・先ほどのコラムでも触れたが、
資格専門学校で配布される公認会計士の資格取得のための教材を買い、
それを読みながら経営についての勉強をしたこともある。
すべての教材をそろえると合計で80万円近くかかったが、
専門学校で使われる教科書は非常にわかりやすく作られており、
これを読んだことで会計学の知識は一通り頭に入れることができた。
※コメント
多くの種類のビジネスに精通する
正田氏の言葉には、面白みがある。
現場を知っている現場の言葉だ。
学者にはかけない、魅力的な文章力である。