◆千田稔『伊勢神宮。東アジアのアマテラス』を読み解く
★要旨
・「アマテル」神社の存在。
・伊勢神宮の内宮にまつられているアマテラス大神の「アマテラス」とは、
どういう意味なのだろうか。
・アマテラスとは、
「天空を照らしてあられる太陽神」ということになる。
・他田坐天照御魂神社。
考証では、現在の奈良県桜井市太田に所在地を求めている。
・太田は、桜井市の纏向遺跡の近くであるが、
この辺りまでを他田とよぶ地域に含めることはできない。
・他田とよばれている土地は、
桜井市戒重あたりで、
ここには現在、春日神社という神社がある。
・天武朝をめぐる思想の中で、
伊勢神宮において天皇家祖先神アマテラスが国家的に
最高位に位置付けられて祭祀されるようになったと考えられる。
・東に聖なるものを定める、あるいは配置するという思想は、
日本古代の宇宙論から導き出すことができる。
・蒙古襲来と伊勢神道の成立。
・日本が「神国」を強く意識するのは、
対外的な危機感にさらされるときである。
蒙古襲来はその典型的な状況であった。
・蒙古襲来は、島国として地理的に孤立してきた日本にとって、
未曾有の大事件であった。
・それに真っ向から迎え撃つという武家側の意気込みは強かったが、
それでもこの国は、神国であるから守り通せるという意識があった。
★コメント
どんな神社仏閣にも、長い歴史がある。
それを紐解くと面白い事実がでてきて、興味深い。