◆伊藤貫「米中露覇権闘争と日本の最期」を読み解く
★要旨
・ウクライナ戦争が
「米中露・三覇権国による長期の覇権闘争」
となっていくことは、ほぼ確実なり。
・この長期の覇権争奪戦によって、
国際政治経済の構造は、根本的に変貌していくだろう。
・今回の戦争は、
「これはノーマルな国際政治のパターンだな」
と感じている。
・大国というのは、
性懲りもなく覇権闘争を繰り返す存在なり。
・本質的にアナーキーな国際社会において
自国のサバイバルを最終的に保障できるのは、
自国の自助努力だけである。
・「他国が自分たちを守ってくれる」
という紙に書かれた約束に頼ってはならない。
・キッシンジャーの思考は、
メッテルニヒ、タレーラン、ビスマルク、
ドゴール、アイゼンハワーと同じ思考なり。
・現在の欧米諸国には、
勢力均衡外交のコンセプトを理解できる指導者が
いなくなってしまった。
・どの国の指導者を見ても、
深い教養と思考力を持たない浅薄なオポテュニストばかりである。
・米中露の三覇権による覇権闘争は、
少なくとも2030年代まで続くだろう。
大国の覇権争奪戦は、
数十年間つづくのが普通だからである。
・2020年の実質経済規模は、
中国が23兆ドル、アメリカが19.8兆ドル、ロシアが3.9兆ドルなり。
(実質GDP)
・ミアシャイマーは、こう言っている。
「アメリカはロシアと戦争することにより、
中露の軍事関係を緊密化してしまった。
これを喜んでいるのは、チャイナだ」
・米露衝突の長期化から真の利益を得るのは、
ライジング・スーパーパワー・チャイナなのである。
・中国は早ければ、2025年~2028年ごろ、
おそくとも2030年代の前半に、
台湾を攻撃すると予想される。
このとき、中国は日本に対して、核制裁による恫喝をする。
アメリカは自国へ核攻撃を覚悟してまで、日本を助けない。
・1945年に敗北した日本は、
数年後か10数年後、もう一度、敗北するだろう。
「自分の国は、自分で守るしかない」
というリアリスト外交の大原則から
ひたすら逃げ続けてきた日本にふさわしい最期である。
日本は「チャイナの奴隷民族」になるのである。
★コメント
耳に痛い言葉がちりばめられている。
いまいちど、真剣に考えたい。
◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご案内。
ご登録はこちら。
http://www.mag2.com/m/0000258752.html