◆有馬哲夫『歴史問題の正解』を読み解く
★要旨
・本書は、日本、アメリカ、イギリスの公文書館や
大学図書館などで公開されている第一次資料に基づいて、
歴史的事実を書いたものである。
・プロパガンダに対抗するためにするべきことは、
歴史的資料に基づき、根拠を示すことだ。
・天皇のインテリジェンスが、国體(こくたい)を守った。
・「国体護持」というとき、
それは皇室だけでなく、国の在り方と国民を守ることでもあった、
ということだ。
・昭和天皇は、敵性放送を聞いていた。
その要旨の報告も受けていた。
・スイス公使の加瀬俊一は、最終段階では、
OSSとのパイプを最大限に利用して東郷外相、
そして天皇に御聖断に必要なインテリジェンスを送っている。
・昭和天皇は、多くの重要なインテリジェンスを得つつも、
ダレスが言ったように、自らリスクを冒し、
明治憲法に反する超法規的「御聖断」まで下して、
日本を終戦に導いた。
・戦争を終わらせるうえにおいて、
これほど貢献した天皇だからこそ、
終戦後、日本にやってきたマッカーサーは、
彼を戦争犯罪者とすることも、排除することもできなかった。
・日韓国交正常化の立役者は、児玉誉士夫だった。
・戦後の日本と韓国は、
児玉のような裏社会の人間でなければ調整できないほど
表舞台において対立していた。
・朴政権に真っ先に手を差し伸べたのが、児玉である。
彼が戦時中、インテリジェンスの世界で大物だったのも理由である。
・日韓は正面切って外交交渉すれば、
必ず決裂する宿命にある。
そこに民間人として、いわばバッファーとして間に入り、
建前の陰にある本音を伝え、
粘り強く調整につとめた児玉の役割は極めて大きい、
・日韓国交正常化交渉は、
児玉ラインが耕し、岸信介ラインがそこに種をまき、
大平が実ったものを刈り取ったといえる。
★コメント
歴史には裏面があり、そこを理解することが大事だ。
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