◆君塚直隆『エリザベス女王。史上最長・最強のイギリス君主』を読み解く



★要旨



・英国王、女王は、カナダ・オーストラリア・NZなど世界15か国の君主でもあり、

40か国以上が加盟する国際組織・コモンウェルス(英連邦)の首長でもある。



・女王はたびたび自身の統治する国を訪問し、

コモンウェルスの首脳会談にも首長として出席してきた。



・王室メンバーなら国王や大統領、首相が面会してくれる。

世界的な人気の王室メンバーが訪問するから随行者が元首と会う時間が取れ、

離脱の実務協議ができる。



・「見せる社会貢献」をしていたダイアナと比べ、

王室は慈善活動の多くをひっそり行っていたため、

国民はダイアナだけが慈善活動をしていたように見えた。



・ダイアナ事件のように、数日で果断に方針転換し、ミスに学ぶのもエリザベス女王の強みだ。

王室維持には国民の理解が欠かせない。



・女王は五輪開幕にもあっと言わせる登場をし、

在位60周年で圧倒的な祝福を受けた。



・王室は女王の子や孫によ外交訪問に政府高官が随行するという形式および、

逆に外国の王室、首相等を

「国賓」として招待する行為は外交の「ソフト」の部分を担うものであり

極めて重要な意義を持ってる。



・英国の内政と外交、いずれにおいても極めて重要な役割を果たし続けてきたエリザベス女王。

強調されるのはその公務の激烈さである。



・コモンウェルスの首長として世界中を周るエリザベス女王の負担は輪をかけて重い。



・英国王室の危機に際して時に対応を誤りながら、

それでも柔軟に軌道修正をはかり、

時代に即した王室のあり方を先頭を切って示し続けるエリザベス女王の進取の気質がある。



★コメント

あらためて、エリザベス女王の凄みを知った。