◆青山和弘『安倍さんとホンネで話した700時間』を解説します。
★要旨
・安倍晋三さんは、子どものころから、
「保守はいつも攻撃にさらされ、黙っていてはいけない。
こちらが正しいなら、反論しなければいけない」
という強い思いを抱いて育っていた。
・2012年の総裁選で、安倍さんの逆転劇が可能になった理由の一つが、
コアな安倍シンパの固い結束があった。
また、党内に安倍さんの気遣いや、面倒見の良さに恩義を感じている議員が多かった。
・安倍さんが、党内で人気を保ち続けている背景には、
同志への優しさと、気遣いがあった。
・「兄の安倍晋三は、闘うっていう部分が表に出るけれど、
実は、気遣いも細かくするほう。だから不要な敵をつくらない。
総裁選でも派閥とは全然関係ないところに、日頃付き合いで出てきた、安倍シンパが結構いた。
そういう広がりが強さになった」
(安倍さんの実弟、岸信夫)
・安倍さんの反省ノートには、
「人事に、情けは禁物」とつづられている。
第一次政権の時は、情に流され、
閣僚などの交代のタイミングを逸したという反省があった。
・第二次安倍政権では、「情報の管理」にも神経を使った。
先に情報が漏れないように、秘密保持に力を入れた。
・安倍さんは、第一次政権の反省から、
自ら出演する番組やインタビューを受ける新聞社を自由に選ぶことにした。
それまで、記者会との取り決めで、順番に受ける決まりだった。
それをぶっ壊した。
・第一次政権後、安倍さんはもう少し幅広く、
言論人、マスコミの人たちとお目にかかれば良かったと、反省。
第二次政権では、マスコミの経営幹部や論説委員、
またフリーの政治ジャーナリストとマメに会合をもった。
★コメント
反省から学び、戦略シナリオを練り直すことの大切さを知った。