◆大下英治『安倍官邸「権力」の正体』を解説します。
★要旨
・長州人は、意地を張るのが好き。
安倍晋三さんの「晋」の字は、高杉晋作の「晋」から来ているとのこと。
・菅義偉さんは、しゃべらないことでは、永田町で群を抜く。
口の堅さには、定評あり。
お酒を飲まないので、酔って口が滑ったが無い。
・菅さんは、昼間でもコーヒーとお茶で腹を割って話せる。
これは政治家にとって武器。
永田町には、酒を酌み交わし、信頼関係をつくる文化がある。
・菅さんは、古い付き合いを大切にしつつ、新参者でも拒まない空気を醸し出している。
彼は、霞が関の全省庁に、本音で話せる官僚がそれぞれいる。
・政治は、場数なり。
外交となれば、なおさら経験こそ物を言うのである。
各国首脳と渡り合うには、どれだけ修羅場をくぐってきたかが、ポイントとなる。
・総理の任期が長いことは、外交上、重要なり。
任期の長い首脳の発言に与える影響力は、断然、厚みを増す。
・第一次政権の辞職後、安倍さんは原点に戻り、地元で戸別訪問を実施した。
総理経験者が無差別の戸別訪問を行った。
・2012年8月15日夜、銀座の焼き鳥屋さんで、
菅さんは安倍晋三を口説いていた。
安倍さんはこの日、靖国を参拝していた。
「いまの国難に対処できるのは、安倍さんしかいない。
総裁選に、絶対出るべきです」
・安倍さんには、小泉総理のような話術はない。
しかし、親衛隊のように支える議員の多さは、別格であった。
・第二次政権では、菅さんをはじめ、
党人政治家が黒子に徹して安倍総理を支えた。
・第二次安倍政権の秘書官は、
第一次政権の反省が活かせる経験者たちで固められた。
「あのときの忘れ物を、失敗を取り戻すんだ」と。
★コメント
改めて、安倍さん周辺を固める仲間力、人間関係力に学びたい。