◆竹内一正『イーロン・マスク:世界をつくり変える男』を読み解く



※要旨



・そもそもイーロンは、

宇宙ロケットに関しては完全なる素人だった。

ロケット工学を学んだこともなけければ、

ロケットを打ちげる知識も技術も、ノウハウも知らなかった。



・「地球環境が汚染されていくなら、火星に移住すればいい。

ロケットだって、飛行機ように何度も同じ機体を

使えばいいじゃないか。

私なら、100分の1のコストを実現させてみせる」



・そんなシンプルかつ大胆な発想で、未来を見据え、

それに向けて世界を変えていく。

それがイーロン・マスクという男のやり方だ。



・イーロンがぶち上げた「未来」が少しずつ「現実」になる。

彼は、誰もが「無謀だ」と吐き捨てたプランを

次々と実現させていく。



・彼の異端の企業スペースXのサイトには

こんな挑戦的なメッセージが踊っている。



「スペースXは、人々が不可能だと思う任務を成し遂げる会社だ。

我々の目指すゴールはムチャクチャに野心的だが、

私たちはそれを実現する」


 


・すべてを、ハイスピードで実行する。

頭脳とフットワークの両輪を回す。

スピードのあるジェネラリスト。



・彼を表す言葉のひとつに「スピード」がある。

短時間でものすごい量の知識や情報を吸収する能力は、

驚異としか言いようがない。

さらに意思決定においても

ハイスピードでやってのける経営者だ。



・彼は、わからないことがあると、

現場のエンジニアを質問攻めにする。



・スペースXで働いたエンジニアはこう語った。

「僕に質問をふっかけることで、

彼自身が勉強していたんだよ。

あの人は、こちらの知識を90%くらい奪っていくまで

質問をやめませんから」


 


・イーロン・マスクが実現しようとしている「未来」には、

とんでもないスケール感と奇想天外さが溢れている。



・グーグル創業者で、資産5兆円を有する

ラリー・ペイジはこう言っている。


「もし、自分の莫大な財産を残すとしたら、慈善団体ではなく、

イーロン・マスクに贈る。

彼なら未来を創れるからだ」



・ラリーだけでなく、

世界中の名だたる投資家が

「イーロン・マスクが描く未来」に期待を寄せ、

莫大な資金を投資している。



・170億円の成功など「ほんの序章」に過ぎない。



・1971年、南アフリカに生まれ、

17歳でカナダへ移住、クイーンズ大学に入学。

アメリカのペンシルベニア大学に編入すると

物理学と経営学を学んだ。



・1995年、スタンフォード大の大学院へ進学。

イーロンは大学院を2日で辞め、

弟のキンバルとソフトウエア制作会社「Zip2」を起ち上げた。

その会社はやがて、300億円で売れるまで成長、

売却により、イーロンは22億円を手にする。



・この資金を元手に、

ネット決済のサービス事業会社「Xドットコム」を起ち上げた。

紆余曲折もあったが、創業翌年の2000年に

コンフィニティ社と合併してペイパル社となる。



・ペイパルは、イーベイが1500億円で買収。

これにより、イーロンは、170億円をゲットした。



・イーロンが起ち上げた会社は次々と成功し、

合併を経て、さらに成長。

最終的に大手企業に売り切ることで、

とんでもない金額を手にしたわけだ。



・「世界をつくり変える」ビジョンをぶち上げる。



・ペイパルの次に彼が挑んだのは、

「宇宙ロケット事業」だ。



・大学時代の彼は

「人類の将来にとって、もっとも大きな影響を与える問題は何だ?」

とたびたび考えた。

辿り着いた結論が、

「インターネット」

「再生可能エネルギー」

「宇宙開発」

の3つだった。


※コメント

イーロンの発想力は凄まじい。

だが誰にでもその方法は学ぶことができる。

これを読み、確信した。