◆杉山大志『「脱炭素」は嘘だらけ』を読み解く



★要旨



・従前は、地球温暖化問題といえば、

環境の関係者だけに限られたマイナーな話題にすぎなかった。




・だがここ1、2年で状況は一変した。

急進化した環境運動が日米欧の政治を乗っ取ることに成功したからだ。



・今や環境運動は巨大な魔物となり、自由諸国を弱体化させ、

中国の台頭を招いて、日本という国の存在に関わる脅威になっている。



・菅義偉首相が2020(令和2)年末に

「日本は2050年までにCO2(二酸化炭素)排出ゼロを目指す」と宣言して以来、

あらゆる省庁、企業、政治家がこれに同調している。 



・CO2の発生源となるのは石油、天然ガス、石炭などの化石燃料であるが、これは工場、オフィス、

家庭、病院、レストランなど、あらゆる所で利用されている。



・CO2ゼロというと、

少し考えただけで、疑問は多々湧いてくる。



・温暖化対策などしている間に、中国に負けてしまうのではないか? 

アメリカも温暖化対策に本腰を入れているというが、近いうちにまた止めてしまうのではないか? 

テレビや新聞は政府の言っていることを垂れ流しているだけではないのか? 

日本の製造業が滅びないためには、どんな戦略が必要か? 



・本書は、ファクトベースでこういった疑問に答え、強力な同調圧力を伴って流布される

「CO2ゼロ」プロパガンダのフェイクぶりを暴露するものだ。



・個人的な名誉とか私利私欲の点で言えば、

「CO2ゼロ」という政策に水を差すのは全く愚かなことである。



・おとなしく同調しておけば、良い身分の御用学者として安穏と暮らすことができる。 

だが筆者はそうしない。



・なぜなら「2050年CO2ゼロ」などという極端な政策は、科学的にも、技術的にも、

経済的にも、人道的にも間違っていると思うからだ。



★コメント

やはり、こういう視点からきっちり、考えていきたい。