◆桜林美佐『自衛隊の経済学』を読み解く



★要旨



・日本の防衛、

そして多くの民主主義国家の国防は、

「決して戦争を起こさない」ために存在しています。

戦争をしたくないのは、デモ参加者も、私も同じ。



・安保関連法は、「戦争をしないための現実的な手立て」にほかならないのです。

まず、その誤解を解いてほしいのです。 



・そして、日本の軍事大国化、

「死の商人」などというおどろおどろしい批判も、

あまりに実態とはかけ離れています。 

日本の防衛産業は、

はっきり申し上げて危機に瀕しています。



・武器輸出の緩和によって拡大、肥大し、

お金を儲けているのではないかという根拠のないイメージとは裏腹に、

風前の灯火とすらいえるのです。



・本書のポイントは、大きく分けて二点あります。 

まず、日本の防衛と防衛経済に対する正しい認識です。



・とくに経済全体において防衛経済が果たす役割や、世界経済における規模感、

そして戦争そのものとのかかわり方といった常識的な内容を、

日本が置かれている現実の分析とともに、

できるだけ世界的な観点から概観していきたいと思います。



・もうひとつは、

危機に瀕している日本の防衛経済をどう守るかです。 

防衛経済は、一般の経済の原則にあてはまらない特有の決まりごとが多く、

国民への理解も進んでいません。



・防衛は経済全体の成長には絶対的に

必要不可欠である平和で安全な社会の実現に貢献している一方で、

防衛経済の経済全体におけるインパクトは決して大きくはありません。



・防衛、そして防衛産業が果たしている役割の根幹は、

経済に象徴される国民の幸福を自力で守ること、

平和で安全な社会の実現を国内産業の力と技術によって担保することだからです。 



・少なくとも日本国内において、経済の面から日本の国防を論じた書物は、

私が知るかぎり、

あまり見たことがありません。



★コメント

防衛を経済の視点で見ることの大切さを知った。

関連テーマを研究したい。