◆森功『総理の影。菅義偉の正体』を読み解く
★要旨
・戦後、菅一家はいちご栽培で生計を立てたが、
復興の著しかった都市部に比べ、
雪深い生まれ故郷は、さほど豊かにはならなかった。
・菅が少年時代を送った終戦から高度経済成長の走りまで、
多くの家庭では、
冬になると一家の主が東京に出稼ぎに行き、妻や子供が留守を預かってきた。
・中学を卒業した生徒の大半が、
集団就職のために夜行列車で上野を目指した。
・いちご農家の息子である菅本人は、
中学を出ると、地元の秋田県立高校に進んだ。
・冬は雪で道路が閉ざされ、学校には通えない。
・そのため、
高校の近くに下宿し、高校を卒業後に東京・板橋の段ボール会社に住み込みで働き始めた。
・政治家としての菅自身の特徴は、
東北訛りの抜けない朴訥な語り口に似合わない強面のように感じる。
政策や政府の方向づけにおいて、発言がぶれない。
・秋田県の豪雪地帯から単身で上京した集団就職組であり、
そこから現在のポストにたどりついた。
・さまざまな苦難を乗り越えてきたがゆえ、
人心掌握術に長けた叩き上げの老練な政治家として成長した。
そんなイメージもある。
・ 菅は定例記者会見を通じ、
ことあるごとに橋下の進める大阪都構想を後押ししてきた。
・憲法改正を悲願とする安倍政権で、菅の描いた国会運営には、
大阪維新の会との連携が大きなウエイトを占めてきた。
・仮に大阪都構想の住民投票が可決され、
実現に向けて走り出せば、のちの国政選挙で維新議席の勢力が一挙に膨らみ、
憲法改正陣営として計算ができる。
★コメント
あらためて、
菅さんの歴史を振り返りたい。
★森功
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