◆倉山満『工作員・西郷隆盛。謀略の幕末維新史』を読み解く
★要旨
・西郷については多くの事が語られ、誰からも好かれる「いい人」と思われているのは間違いありません。 しかし、それは表の顔です。
世の中、表があれば裏がある。
一人の人間には多くの側面があるものです。
・本書では、
まるで語られてこなかった、
「工作員」としての西郷隆盛の姿をご紹介したいと思います。
・西郷会のノリはいろいろな意味で、すごいです。
同郷人にも容赦がありません。
「大久保は西郷さんを裏切ったから許せない」
日本近代化の偉人も、この一言で終了です。
・竹馬の友でありながら、最終的に西郷と敵対する形になり、事実上、
西郷を死に追いやったと言ってもいい大久保がこう言われるのは、まあ、仕方ないでしょう。
・しかし、大久保への憎悪は、子々孫々まで及ぶと言わんばかりに
「牧野伸顕は東京に行ったから裏切り者だ」です。
・牧野伸顕は大久保利通の次男ですが、
養子に出され、姓が変わっています。
・西郷の方は戦後も一貫して重要人物であり、
嫌われたことがありません。
・日本人は日本武尊や源義経の時代から「判官びいき」で、非業の最期を遂げた英雄には同情的ですが、
西郷の熱狂的な人気は異常です。
・西郷は鹿児島を中心に全国にファンが大勢います。
その証拠に全国に無数の「西郷会」があります。
・かくいう私も、
その「西郷会」の一つに講演を依頼されることがありますが、
テーマは決まっています。
いかに西郷がすごかったか!
それしか言わせてもらえません。
・逆賊であるはずの西郷がタブーとならなかったのは、
生前の人柄が知れ渡っていただけではないでしょう。
明治天皇も大の西郷ファンでした。
★コメント
西郷さんは、不思議な男である。
あらためて学び直したい。
★倉山満
『工作員・西郷隆盛。謀略の幕末維新史』
の詳細、Amazon購入はこちら↓
https://amzn.to/2CWBUna
★倉山満
『嘘だらけの日露近現代史』
の詳細、Amazon購入はこちら↓
https://amzn.to/2CNmp0B