◆真壁昭夫『ディープインパクト不況。中国バブル崩壊という巨大隕石が世界経済を直撃する』を読む

★要旨


・筆者は一橋大学卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行し、そのあとロンドン大学ロンドン・ビジネス・スクールで学び、またメリルリンチ社ニューヨーク本社に出向した経験を持つ。


・国際的な視座から四〇年以上、世界経済を見つめ続けてきた。そうした経験からも、現在の中国経済の危機的状況は際だって見える。


・中国バブル崩壊が世界経済に与えるマグニチュードは、二〇〇年の近代経済学の経験では答えを導き出せないほど巨大になる可能性があるからだ。

・人類史上最大の惨禍といっても過言ではないかもしれない。 


・中国バブル崩壊は、人類に、六六〇〇万年前に恐竜を絶滅させた巨大隕石。
メキシコのユカタン半島に直径約二〇〇キロものクレーターを作った巨大隕石が、地球に衝突したかのような衝撃をもたらす可能性がある。


・そう、人類が経験したことのない「ディープインパクト不況」が到来するといっても良い。・需要が飽和する一方、中国国内では過剰な生産能力の存在が顕在化している。つまり、必要とされる以上のモノを生み出す生産設備が増えている。 


・当然のことながら、必要とされないモノは売れない。売れないのであれば、付加価値を生み出すことはできない。


・基本的に、一国が必要とする鉄鋼の量は、経済の成長率に連動する。


・経済が成長する場合、インフラ整備などが進むことによって、橋梁や建物に使われる鉄鋼需要が高まる。

・反対に、需要が飽和し、成長率が鈍化すれば、鉄鋼需要は低下する。これが基本だ。

 ・この経済原理に照らすと、中国の鉄鋼業界は、かなり深刻な状況にある。


・鉄を溶かす高炉は、一度火を入れると稼働し続けなければならない。

・ひとたび高炉を止めると、溶けた鉄が固まってしまい、復旧に莫大なコストがかかる。

・この結果、中国の鉄鋼業界では必要とされないことが分かっていても、高炉を稼働し続けるしかないという状況が続いている。


★コメント
状況を詳しく分析しながら、
様々なことを判断していきたい。

★真壁昭夫
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(僕がOWNDAYSを経営しながら考えていた10のウソ)