◆鹿島茂『ナポレオン、フーシェ、タレーラン。情念戦争1789ー1815』を読み解く

★要旨

・大貴族の長男であるにもかかわらず、
家督相続から外されて聖職者の道を歩まされることになったタレーランにとって、唯一の慰めは、高位聖職者となったときに支給される高給とそれによって保証される快適な生活である。

・しかし、それにはまず、サン・シュルピスの神学校で偽善に満ちた教育を受けなければならない。

・これがタレーランにはなによりも大きな苦痛だった。


・すべての思想と行動に偏見をもたず、
つねにおいしい蜜があればそのほうに飛んでゆくタレーランの蝶々情念はかくしてサン・シュルピス神学校の図書館で醸成されていったのである。

・このように、デュ・バリー夫人のサロンを通じて、爛熟しきったアンシャン・レジームの「官能の歓び」を皮膚の穴から吸いこんだタレーランにとって、女性の与えてくれる快楽は、人生を生きていくうえで絶対に欠かすことのできないものとなった。

・彼は、今後、亡命先のイギリスやアメリカにいるときでさえも、この「官能の歓び」をみずから断つことはないだろう。 「官能の歓び」ばかりではない。

・タレーランは五感を快く刺激してくれる事物には散財を惜しまなかった。その最たるものは書物である。

・彼は図書室に大金を投じた。
彼はつねに豪華かつ高価な書籍にとり囲まれていた。
彼はそういう書物自体が好きでもあったし、投資としても好ましかったのである。
(中略)彼の書棚にはなんでも揃っていた。
およそ文学でも、歴史でも、美麗なものはすべて揃っていた。(オリユー)


★コメント
フランスの歴史は、めちゃくちゃではあるが、
おもしろい。
学びたい。


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