◆伊藤惇夫『消えた「風圧」。絶滅危惧政治家図鑑』を読み解く
★要旨
・風圧を言葉で表現すると、
独特の雰囲気、空気感、威圧感、
存在感、迫力といった単語が浮かんでくる。
どれも当たっているようで、でも、どこか違う。
・なんと表現していいのか
未だに答えが見つからないままなのが
もどかしい。
・僕が政治家たちに感じる風圧は様々だ。
・冷たいの、熱いの、温かいのもあるし、
鋭いものも柔らかいものもある。
ただ、彼らに共通して感じるのは、
ある種の品格である。
・その多くは
「修羅」の世界をくぐり抜け、
あるいは乗り越えてきたものだけが放つ、
独特のムードを持っている。
・頂点に立ったものもいれば、
そうでないものもいる。
でも、よく見れば彼らは間違いなく
政治の世界に爪痕、
あるいは足跡を残している。
・目標は何があっても諦めない。
・菅義偉はとにかく、
驚くほど「こまめ」である。
・超多忙なはずなのに、
彼は時間さえあれば、朝昼晩、
誰かと会食している。
その多くは一対一であり、
相手は政権に協力的な人物に限らない。
・批判的な立場をとる者とも
積極的に会おうとする。
例えば僕のような。
・かつてはそうした政治家が少なくなかった。
批判的な人物であっても会えば
お互いの距離は微妙に縮まる。
少しでも近づかせるととができれば、
政治家にとって損はないからだ。
・その菅が、
今も課題として取り組んでいるのが
米軍基地移設問題、つまり普天間から辺野古への基地移転の実現だ。
沖縄県民が圧倒的な反対の意思を示した
県民投票の結果を受けても、
菅の姿勢は揺るがない。
・ある時、菅がポッンと漏らした言葉が
耳に残っている。
「なんでこれまで基地の移転が
進まなかったかわかりますか?
みんな、途中で諦めたからですよ。
私は絶対に諦めない」
・辺野古移設には当然、賛否両論がある。
が、おそらく菅がその職にある限り、
移設は進むととになるだろう。
・「今の政治家には覚悟がないですね。
政治家として何を成し遂げるかではなく
自分の選挙のととばかり考えている」
菅はよく「覚悟」という言葉を口にする。
★コメント
政治家とは、どうあるべきか。
それは人として
どうあるべきか、を
考えることにつながる。
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