◆岩田健太郎『感染症パニックを防げ!』を読み解く

(副題、リスク・コミュニケーション入門)


★要旨

・エボラ出血熱、新型インフルエンザ、
デング熱、SARS、西ナイル熱、
炭疽菌等によるパイオテロ。
高度な文明社会となった現代でも、
感染症は相変わらず人類を
おびやかし続けている。

・目に見えない敵、
感染症のリスクを扱うときには、
単に患者を診断し、病原体を見つけ、
それを殺して
治療する以上に必要となるものがある。

・それはパニックと対時し、
パニックによる被害拡大を防ぐための
コミュニケーションの方法である。

・「恐さ」
をどのように捉え、いかに効果的に伝えるか。
本書では、いくつもの感染症
のアウトプレイクに居合わせ、
「感染症にとりつかれた男」とも言われる
医師、岩田健太郎が、その経験を交えながら、
感染症を題材とした
リスクコミュニケーションのあり方を教える。



・リスクを扱ううえで、
コミュニケーションは
「効果的」でなければなりません。

・ただ
「コミュニケーションをとりました」
ではダメなのです。
では、
どうして医療現場の
リスク・コミュニケーションは
うまくいっていないのでしょう。

・リスコミに関するレクチャーや資料もなぜ、
なんとなく「ピントを外している」
のでしょうか。
それは、
海外のリスク・コミュニケーションの
資料や文献を、
「そのまんま」直輸入しようと
しているからだと思います。

・こうした海外の教科書の引用や、
専門家の「分析」、用語の「分類」
を並べた文献を読み、
プレゼンテーションを聞けば、
リスク・コミュニケーションという
学問領域には明るくなり
お勉強はできます。

・しかし、お勉強をすることと
実際にやること、
実際にやることと実際に「できること」
はギャップがあります。


・日本のリスク・コミュニケーションの
教材の多くは、
このような「上滑りした」コンテンツです。

・情報を呑み込んで、
そのまま吐き出しているだけなんです。
咀嚼して、消化して、
自分のものにして、
自分の言葉に換えたメッセージに
なっていないんです。

・「自分の言葉」になっていない言葉を
遣ったメッセージが、
人の心に届くわけがありません。

・人の心に届かないメッセージが、
人を動かすはずはありません。
人を動かさないメッセージが、 
「効果的な」リスク・コミュニケーションを
生むはずがないんです。

・一般的なコミュニケーションでも、
「人の心に届く」ことが重要です。


★コメント
どのように人に伝えるか。
永遠なる重要なテーマだ。


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