◆渡瀬裕哉『メディアが絶対に知らない2020年の米国と日本』を読み解く


★要旨

・トランプ政権の本質は「共和党保守派の行動」。

・トランプ政権の本質は
メディア上での派手な言動で判断することはできない。

・トランプ大統領の言動は、
トランプ政権の本質である
「共和党保守派の行動」から目をそらすオトリのようなものだ。

・トランプ大統領と共和党保守派の関係は
「トランプ大統領がどのように誕生したのか」
という選挙の力学を知ることによって理解できるだろう。

・米国は世界最大級の民主主義国であり、
トランプ大統領であっても
「選挙」で借りを作った人々の意向を
無視することはできないからだ。


・二重の政権交代。主流派と保守派。

・トランプ政権は「共和党」、
そして「保守派」の政権である。

・2016年大統領選挙は
「民主党から共和党」
「共和党主流派から共和党保守派」
という二重の政権交代の産物であった。


・共和党の中には「主流派」と「保守派」
という2つの派閥が存在している。


・トランプ政権の外交・安全保障上の最重要課題は
「米軍の再建」である。

・米軍は依然として世界最大の軍事力を
誇ってはいるが、
オバマ時代の軍事費抑制は
米軍の世界同時多発的な
事態への対処能力を奪ってしまっている。


・優先順位が最も高い地域は「中南米」。


・トランプ政権の外交・安全保障上の最重要課題は
「米軍の再建」である。

・米軍は依然として世界最大の軍事力を
誇ってはいるが、
オバマ時代の軍事費抑制は
米軍の世界同時多発的な
事態への対処能力を奪ってしまっている。


・優先順位が最も高い地域は「中南米」。

・キューバやベネズエラなどの中南米は
米国の裏庭であると同時に、
それらの国での外交的勝利は
大統領選挙の勝敗を決める可能性がある。

・なぜなら、
フロリダに集住するキューバ系ヒスパニックは
母国の社会主義政権が打倒されることを願い、
米国の保守派有権者は
不倶戴天の敵・社会主義の象徴としての
ベネズエラが転覆されることを望んでいるからだ。


・筆者からしてみれば、
いい加減、日本のメディアも識者も、
アメリカには保守とリベラルが
存在するということを認識すべきだと言いたい。

・トランプ大統領は
こうした保守とリベラルの間で
パワーゲームを演じているのであり、
重要なのはトランプ大統領が
依拠する権力基盤を読み解くことだ。


★コメント
渡瀬さんの文章は、
恐ろしく読みやすく、
それでいて内容が濃い。
そして面白い。
どうしたら、
このような文章が書けるのか、
その秘訣をお伺いしたい。

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