◆齊藤貴子『イギリス恋愛詞華集。この瞬間を永遠に』を読み解く
※要旨
・イギリスの詩の歴史は、
思うほど古くはない。
近代以降に登場した小説と比べればそれなりに
古いだけの話であって、
歴史の長さはもちろん質量の面でも、
ギリシャ・ローマはいうに及ばず、
日本の詩歌のほうがよっぽど上かもしれない。
詞華集を編む、
という行為はことのほか楽しく、そして難しい。
どの詩を選んで、どのように配列するか。
およそアンソロジーというものは、
編者の文学的志向性はもちろん偏向性をも露わにする。
本当に信じるに足る言葉を発しているのは誰か。
間違っても、
そのときときの都合で言葉を選び
こねくりまわすような政治家や煽動家ではない。
ならば、一体どこをどう見渡せば、
不安で不確実な時代と社会を生き抜くに足る
確かな言葉を見つけられるというのか。
それは詩である。
本書で紹介してきたとおり、
ある意味、現実社会以上に複雑怪奇な人間心理をも
簡潔かつ力強い言葉で照らし出す詩は、
小説より評論より何より、実はその任に適している。
※コメント
あらためて、詩の「凄み」を感じ取った。
短くて、シンプルな言葉使いであっても
そのなかに、力強さと繊細さを見つけることができる。
あらためて膨大な英国の詩を読みたくなってしまった。
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