◆ダニエル・ヤーギン『探究。エネルギーの世紀。上巻』を読み解く
※要旨
・旧ソ連の皮肉のひとつは、
共産主義体制とは計画経済による工業化であるはずなのに、
末期の経済が天然資源、ことに石油と天然ガス、
に大きく依存していたことだ。
・こうした天然資源(石油と天然ガス)は、
新生ロシアにとっては旧ソ連にとってと同様に必要不可欠だった。
・1990年代半ばには、
石油輸出による収入は、ロシア連邦の稼ぐ
ハードカレンシー(国際決済通貨)の3分の2を占めていた。
・ソ連は消滅した。
しかし、ロシアの権益は存在する。
ロシアとNIS諸国の経済は、
インフラから人間の移動に至るまで、
密接に結びついていた。
・ロシア人は、権力と地位を重視し、
偉大な国として復活することを願っていた。
・石油や地政学や諜報合戦の議論にいそしむあまり、
もっと実際的な問題を見失ってはならなかった。
・石油開発は、
世界政治の舞台で行われるのではなく、
石油産業の競技場で進められる。
・それは、技術者のコンピュータの画面、
財務アナリストのスプレッドシート、
掘削機械が建造される組立場、掘削現場、
海上油田である。
・そこで考えなければならない重要事項は、
地質学、地理学、土木工学、コスト、投資、
ロジスティクス、複雑なテクノロジーの
専門技術などだった。
・19世紀末と20世紀初頭、
ロシア帝国は一大産油国で、
カスピ海沿岸のバグー周辺に油田が集中していた。
・バクーの石油をもとに
シェル石油(ロイヤル・ダッチ・シェル)が設立された。
卓越した起業家であり、
かつては貝殻を売る雑貨商だったマーカス・サミュエルによって、
大胆な手法で世界市場に参入した。
・シェル石油は、
大きな影響力を持つ現地の著名な石油王と
檜舞台で張り合っていた。
※コメント
現代と歴史をつなぐ石油の物語は、おもしろい。
深く追及して、探究したい。
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