◆内藤陽介『英国郵便史:ペニー・ブラック物語』を読み解く

 

※要旨


・1840年5月、
英国で世界最初の切手が発行された。
この切手は、ビクトリア女王を描いた黒色の
1ペニー切手だったことから、
ペニー・ブラックもしくはブラック・ペニーと呼ばれる。


・1840年といえば、
中国のアヘン戦争が勃発した年で、
わが国では水野忠邦の「天保の改革」の最中ですから、
その年の切手ということになれば、
立派なアンティークの一品だ。


・実際、切手収集家はもとより、
特に切手を集めていないという人であっても、
可能であれば、話のタネに1枚くらいは
「世界最初の切手」であるペニー・ブラックを
手に入れたいという人も多いのではないかと思う。


・英国で発行されているスタンレー・ギボンズ社の
カタログは、英国とその関連地域の切手収集には
欠かすことのできない必携書である。


・王室や政府高官、軍隊などが
公用の書簡をやり取りするための駅逓制度は、
近代国家成立の以前から自然発生的に行われてきた。


・この類の通信制度としては、
アケメネス朝ペルシャのダレイオス1世が
建造した「王の道」が有名。


・古代ギリシャの歴史家ヘロドトスは、
「雨、雪、暑熱、夜の暗さであろうと、
託された任務を伝達使が最高の速度で
達成することを妨げることはできない」
と記している。


・コーヒーハウスと郵便。


・17世紀半ばから18世紀にかけて、
イングランド各地では「コーヒー・ハウス」と
呼ばれる喫茶店が繁盛し、
そのことは郵便にも少なからず影響を与えた。


・コーヒーハウスは、女人禁制で、
客はコーヒーとタバコを楽しみながら、
新聞や雑誌を読んだり、
政治談議や世間話を通じて情報交換をする場となっていた。


・こうしたこともあって、
コーヒーハウスを郵便物の受取先として
指定する人も少なくなかった。

 

 

※コメント
英国と通信の歴史は切り離せない。
あらためてそのことを実感した。
通信を制するものは世界を制す、
といえるかもしれない。

 

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