◆西鋭夫『日米魂力戦:敗けるなニッポン』を読み解く(その1)

 


※要旨


・1964年の7月、
戦後日本の国威をかけた東京オリンピックが始まる前、
私は横浜から大きな客船「ウィルソン号」でアメリカに渡った。
22歳の夏である。


・建国以来最長の好景気が続いていたアメリカは、
息が止まるほど裕福だった。


・シアトルのワシントン大学では、
女子学生が笑みを浮かべて声をかけてくれた。
モテるのではないかとノボせた後には、
勉強地獄が待っていた。


・通常2年で取得できる修士号を
3年かけてやっと取り、
ニューヨークの広告代理店で
初めて雇われた日本人として働いた。


・数年後、博士課程に戻り、
政治と教育の関係を研究していたとき、
「1945年度の国家極秘文書の全面公開が始まる」
という小さな記事を『ニューズウィーク』誌で読み、
ホワイトハウスの近くにある国立公文書館へ飛んで行った。


・「日本占領」について真相が
見えるのではないかと期待し、
震える指で薄ぼこりに覆われた秘密文書の箱を
恐る恐る開いたら、驚くべき秘密が次々に出てきた。


・例えば、マッカーサーが
「天皇を使い日本を統治する」と決断し、
陸軍長官と参謀総長に宛てた長文の電報。
この電報が天皇陛下の命を救う。


・1964年、
「留学」といっても簡単ではなかった。
大きな本屋にも留学に関する本は一冊もない。
アメリカの大学情報を探すのはもちろん「手探り」である。


・1964年4月上旬、コロンビア、ワシントン、ハワイ大学の
三校から入学許可が届いた。
知人の息子さんがフルブライト奨学金で留学された秀才だった。
コロンビア大学で一年間留学して帰国していた。


・その秀才に相談にのっていただいた時の会話は覚えている。
彼は言った。
「あんた、英語はできるんかいな。
辞書なんか引いている暇ないで。
パーっと読まれんかったら、落第や。
辞書丸暗記して行き。
丸暗記や」


→「日本語と同じで漢字知らんかったら、日本語でけへんやろ。
英単語、知らんかったら、英語でけへんわ。
英会話?アホウ。
英語のできん日本人はすぐ英会話とか言いよる。
単語も知らんで、何の話ができるねん」


→「お前、行く前からあかん。
英会話なぞ、アメリカに3か月いたらできる。
その後、どないする。
言うといたるけど、最初に気がつくのは単語力のなさや。
語学力は単語力。
辞書丸暗記する気がなかったら、行かん方がええでぇ」


・楽しみにしていた留学が重くのしかかってきた。
辞書をパラパラと捲り、
こんなもの丸暗記できるわけがないと思いつつ、
「A」のページだけでもやってみようかと
丸暗記作業を始めた。

 

 

※コメント
すさまじいまでの人生経験である。
彼の知力から大いに学びたい。

 

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