◆福冨健一『南十字星に抱かれて:BC級戦犯の遺言』を読み解く(その1)

 

 

※要旨

 

・2005年、
フィンランドの教育政策を調べるため
ヘルシンキの小学校を訪ねた。
ピルヨ校長は開口一番、次のように語り始めた。


「フィンランド語そのものが受け継がれ、
生き続けてきたことが私たちフィンランド人に
とって誇りなのです。
スウェーデンに半世紀もの間支配され、
その後、ロシアとドイツの狭間で、
多くの犠牲を払いフィンランドを護ってきました」


「私たちにはフィンランド語を次の世代に
引き継ぐ責務があるのです。
そのため子どもが生まれた両親には、
フィンランド語の読み聞かせをするよう
指導しているのです。
現在、フィンランドの家庭では
最低でも1000冊は蔵書があるでしょう」


・フィンランドではフィンランド語を
保持してきたことが誇りなのである。
自国の歴史に誇りを持ち、
その誇りある歴史を
「次の世代に引き継ぐ責務がある」
とピヨル校長は目を輝かせて語った。


・私は有事法制を長年研究してきたが、
多くの政治家や官僚と接していて感じることは
ピルヨ校長のような目の輝きが日本から消えつつ
あるように思えてならないことである。


・一般に国家は、その国の憲法や法律と、
その国の歴史や伝統や文化とが
深く有機的に結合して、
初めて安定すると言われる。


・私の部屋に堆く(うずたかく)積み上げられた
有事法制関連資料の中に、
山下奉文大将や本間雅晴中将の遺稿集がある。


・私は30年来、有事法制の研究や
政策立案に関与してきた。
これらに関する資料は本邦随一だと
自負する。


・現在に日本に必要なことは
日本の歴史と断絶した奇形の有事法制や
憲法改正を乱雑に積み重ねることではなく、
日本人としての
「イリュージョンと夢と理想と精神と魂」
を継承し、
その上に正統の有事法制や憲法改正を
築くことであると確信する。


・この日本人としての
「イリュージョンと夢と理想と精神と魂」
をもっとも純粋に昇華したものに、
BC級戦犯裁判で散った人々の思いを
あげることができる。


・BC級戦犯裁判で散った人々は何を思い、
いかに散華したかを調べると、
私たちに歴史や有事法制や憲法の根本、
日本人の心の底流を流れ続けている
「イリュージョンと夢と理想と精神と魂」
がひしひしと伝わってくる。

 

 

※コメント
歴史をどのように学ぶべきか、
新しい視点を理解した思いだ。
あらためて色々調べなおしたい。

 


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