◆野口悠紀雄『ブロックチェーン革命。分散自律型社会の出現』を読み解く
※要旨
・人が新しい技術に出会ったときの反応は、
それがどんなものであれ、つぎの3つの段階を経る。
・第1段階。
こんなものはまやかしだ。こんな凄いことができるのなら、世界はひっくり返ってしまう。
・第2段階。
ひょっとすると、
何か大変なことが起きているのかもしれない。
うまく対応しないと、後れをとる。
気の早い連中はすでに走り出しているから、
私もじっとしてはいられない。
・第3段階。このすばらしい技術は世界を変えた。
私が最初から考えていたとおりだ。
・ブロックチェーンやビットコインについて言うと、
ついこの間まで第1段階だった。
・否定的な評価は、外国でも同じだった。
JPモルガン・チェースのCEOであるジェイミー・ダイモンは、
ビットコインは、
17世紀のオランダで起こったチューリップ球根バブルのようなものだと嘲笑した。
→投資銀行のゴールドマン・サックスは、
14年3月の報告書で、
「ビットコインは通貨ではない。その信奉者は頭を冷やして出直すべきだ」とした。
・ところが、この2年の間に、世界は大きく変わってしまったのだ。
・ブロックチェーンは、組織に頼らずに、
何が正しいかを立証することを可能とした。
それが実現することにより、社会が大きく変わる。
・ブロックチェーンが地殻変動を引き起こす。
・ブロックチェーンとは、電子的な情報を記録する新しい仕組みである。
・経済的価値をインターネットで送ることができる。
・従来のインターネットでできなかったことが、2つある。
第1は、貨幣など経済的に価値あるものを送ること。
そして第2は、信頼性を確立することだ。
・第1に、ブロックチェーンを用いることによって、
貨幣などの経済的価値をインターネットで送ることができるようになった。
・社会を構成する新しい方式が見出された。
・ビットコインから銀行の仮想通貨へ。そして証券へ。
・金融業が大きく変わる。
・金融業は、もともと広義の情報産業の一つだ。
したがって、
情報技術によって大きな変化が生じるのは、ごく当然のことだ。
・現在、金融業で行なわれている業務の多くは、情報の仲介だ。
これがブロックチェーンに代替されれば、
中間者が不要になるので、コストが低下する。
・それだけではなく、仮想通貨独自の経済圏が形成されるかもしれない。
・ブロックチェーンはまた、
「何が正しいデータであるか」をすべての人が
知るためのプラットフォームとしての側面を持っている。
・具体的には、土地登記をはじめとする公的な登記や登録への活用だ。
いくつかの国で、
すでに実施されたり実験が行なわれたりしている。
※コメント
仮想通貨が発展していくことは間違いない。
その名前が、暗号通貨と変わるかもしれない。
しかし、いろいろな形で進化を続けるだろう。
★野口悠紀雄『ブロックチェーン革命。分散自律型社会の出現』
の詳細、amazon購入はこちら↓
◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご案内。
ご登録はこちら。
http://www.mag2.com/m/0000258752.html
世界のインテリジェンスに関する公開・非公開情報をお伝えします。