◆田中修治『破天荒フェニックス:オンデーズ再生物語』を読み解く

 

 

※要旨


・2008年1月。


「えええ!
オンデーズを修治さんが、個人で買収するって言うんですか?」

 

六本木の有名な喫茶店「アマンド」の2階の窓際席で、
奥野さんは悲鳴のような大声をあげると、
ずり落ちたメガネを直しながら、


「まるで信じられない」
という顔で目を丸くして、驚いた。

 

 

・奥野さんは言った。
「それは絶対にやめといた方が良いですよ。
何度も説明したように、
オンデーズは年間の売上が、たった20億円しかないのに、
銀行からの短期借入金が14億円もあるんですよ。
買収したとしても、これを再生するなんて、まず無理ですよ!」

 


・さすがは金融のプロ。
数字が全部頭に入っているんだなあ。
ひょっとして奥野さんは、
寝言までが数字なんじゃないのだろうか?
そんなことを考えながら、
僕は奥野さんの意見に、ふんふんと耳を傾けていた。

 


・奥野さんは、上智大学を卒業後、
3大メガバンクの一つに就職し、
いわるゆ「優秀な銀行マンの出世コース」を
順調に歩んでいた。
業界に嫌気がさして辞めたあと、
大手の再生ファンドを経て、
投資コンサルティングの
小さなベンチャー企業に転職したばかりだった。


・僕の名前は「田中修治」、30歳。
早稲田の住宅街の片隅で、数名の社員たちと、
小さなデザイン企画の会社を経営している。


・交流のあった編集者が、
全国に60店舗を展開する低価格メガネの
チェーン店「オンデーズ」の創業者で
会長だった松林氏を紹介してきたとこから始まった。


・今にも雪に変わりそうな雨がしとしとと降る寒い夜。
六本木交差点にあるアマンドの2階の片隅で、
全国のスタッフたちがまだ誰も知らないうちに、
オンデーズの命運を預かる、
新しい社長とCFOはひっそりと誕生した。


・この時から100人が100人「絶対に倒産する」
と言い切っていた、
僕たちオンデーズの快進撃は静かに
その幕を開けることになったのである。


・これから先、
オンデーズを待ち受けているのは、
今まで以上に激しく荒れ狂う、
危険な航海の連続かもしれない。


・でも、これまでの7年間の航海で、
僕が手にした一番の武器は、
どんな船でも逞しく乗りこなし、
荒波を超える勇気と努力を持った沢山の仲間たちだ。

 


※コメント
激しい修羅場の連続ばかりで
どんどん物語に引き込まれる。
こういった経験をしていると
人間的に強くなっていくのだと
あたらめて感じた。

 

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