◆デレク・ユアン『真説「孫子」』(奥山真司・訳)を読み解く【その1】
※要旨
★訳者、解説
・『孫子兵法』といえば日本でも馴染み深い中国の古典であり、
すでに遣唐使を派遣していた700年代後半から
他の漢籍とともに輸入されていたことが確認されている。
・日本での出版事情を見ると、
孫子(孫武)が本来意図していた「兵書」(国家戦略本)としての
狙いをそのまま汲んで出されている解説書はわずかしかない。
・これには日本が第二次世界大戦後に
戦争を一度も行っていないという事情が大きく、
本来の「兵書」として熱心に研究されている英語圏での
扱いとの違いが際立っている。
・ただし原著者は英語圏、いわゆる西洋での孫子研究には
重大な欠陥があるとしており、
それが本書を書くことになった根本的な動機となったという。
・本書は著者が馴染んできた中国語圏による孫子解釈と、
英語圏での孫子解釈を、まさに兵書として正面から扱う
戦略研究の観点から解釈したという意味で、
日本でも類書のない、極めて意義のある本だと言えよう。
・著者のユアンは、1978年、香港生まれ。
香港大学で学位、
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で修士号を取得。
英国レディング大学でコリン・グレイの下で博士号を取得。
・本書は、その当時に原著者が書いていた博士号論文が土台となったもの。
本書の元になった論文は、
すでにアメリカ陸軍大学や豪陸軍大学の研究機関で
必読文献に選ばれている。
・ユアンの主な関心は、孫子、老子、クラウゼヴィッツ、
そして毛沢東の戦略理論であるが、
日本の文化や戦史にも造詣が深い。
・極めてユニークな性格を持つ本書であるが、
その最大の特徴は3つあると言える。
1.一つ目は「タオイズム」の重要性を前面に押し出している点だ。
2.ふたつ目の特徴は、ユアンが戦略研究の知識をベースに、
西洋の理論家と孫子のアイデアを比較している点だ。
3.三つ目は、孫子の斬新な解釈である。
※コメント
いままで聞いたことがない孫子の解釈が多く満載であり、
ワクワクしてしまう。
数千年にわたり、孫子がどのように生きてきたのか、
この時代に知ることができ、幸せだ。
★デレク・ユアン『真説「孫子」』
奥山真司氏、翻訳。
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