◆ルトワック『米国は手遅れになる前に北朝鮮を空爆せよ』を読み解く
ニューズウィーク誌より、要約。
※要旨
・2018年1月の
2年ぶりの南北会談はまたも
問題先送りで終わるだろう。
・北朝鮮がアメリカに届く核ミサイルを完成させる前に、
核関連施設を破壊すべきだ。
・北朝鮮の過去6回の核実験はいずれも、
アメリカにとって攻撃に踏み切る絶好のチャンスだった。
イスラエルが1981年にイラク、
2007年にシリアの核関連施設を爆撃した時のように。
・いかなる兵器も持たせるべきでない危険な政権が、
よりによって核兵器を保有するのを阻止するために、
断固として攻撃すべきだった。
・当然ながら、北朝鮮を攻撃すべきでない理由はいくつかある。
しかしそれらは、一般に考えられるよりはるかに根拠が弱い。
北朝鮮への軍事行動を思い止まる誤った理由の一つは、
北が報復攻撃をしてくるのではないかという懸念だ。
・北を攻撃すれば、報復として韓国の首都ソウルと
その周辺に向けてロケット弾を撃ち込む可能性はある。
南北の軍事境界線からわずか30キロしか離れていない
ソウルの人口は1000万人にのぼる。
・米軍当局は、そのソウルが「火の海」になりかねないという。
だがソウルの無防備さはアメリカが攻撃しない理由にはならない。
ソウルが無防備なのは韓国の自業自得である面が大きいからだ。
・40年前、カーター大統領が韓国から駐留米軍を
全面撤退すると決めた際、(最終的には1師団が残った)、
アドバイザーとして招かれた国防専門家たち(筆者も含む)は
韓国政府に対し、中央官庁を北との国境から十分に離れた地域に移転させ、
民間企業に対しても移転のインセンティブを与えるように要請した。
・しかし、韓国政府は過去40年にわたり、
これらの防衛努力を一切行ってこなかった。
・北朝鮮は、軍事技術を売却している。
・北の核の脅威にさらされているアメリカと
世界の同盟国の国益を考えれば当然だ。
北はすでに独自ルートでイランなど他国に
弾道ミサイルを売却している。
いずれ核兵器を売却するのも目に見えている。
・北が核兵器を搭載可能な長距離弾道ミサイルを
実戦配備するまでに残された月日でアメリカが北を空爆すれば、
果てしない危険から世界を救える。
・インド、イスラエル、パキスタンの3か国が
核兵器を保有しているのは事実だが、
今のところ破滅的結果を招いていない。
3か国は北にないやり方で、自国の信頼性を証明してきた。
・彼らは、北朝鮮のように、大使館でハードドラッグを売ったり、
偽造紙幣で取引に手を染めたりしない。
3か国とも深刻な危機に見舞われ、戦争すら経験したが、
核兵器に言及すらしなかった。
ましてや金正恩のように、
核攻撃をちらつかせて敵を脅すなどあり得ない。
・北朝鮮は異常だ。
手遅れになる前に、
アメリカの外交政策はその現実を自覚すべきだ。
※コメント
数々の修羅場をくぐってきたルトワック氏の言葉には、
説得力がある。
今後どのように情勢が動くか注視したい。
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