◆北野幸伯『中国に勝つ、日本の大戦略:プーチン流現実主義が日本を救う』を読み解く
※要旨
・日中戦争は、もうはじまっている。
・本書の目的は、第一に、尖閣諸島と沖縄を守りつつ、
「日中戦争(実際の戦闘)を回避すること」
第二に、やむを得ず戦争になっても、
勝てる道を示すこと。
・私たちは、世界の過去と現状を正確に知り、
平和で繁栄する未来を創っていかなければならない。
・ロシア取り込みで、中国は最強になれる。
・「覇権国家が、覇権国家であること」は、
なぜわかるのか。
ポイントは「覇権国家のいうことを他国が聞くかどうか」だ。
・覇権国家の影響下にある国々が、
いうことを聞かなくなったらどうなるのか。
答えは、覇権国家は、覇権国家でなくなるのだ。
・中国の「反日統一共同戦線戦略」の最重要課題は、
「アメリカを引き入れること」。
つまり「日米を分断する」ことだ。
・世界銀行が中国に経済成長の秘訣を伝授する。
・IMFと並ぶ国際金融機関である世界銀行は、
経済成長のノウハウを教えることで、
中国を大いに助けた。
・ソロスは、
イラク戦争でアメリカが没落することを予言した。
・アメリカは、イラク戦争で戦後の国際秩序を葬り去った。
・中国は2005年、ロシアと事実上の「反米一極主義同盟」を結んだ。
つまり中国は、
事実上の「米中同盟」を維持しながら、
一方でロシアと事実上の「反米中露同盟」をつくり、
なおも「アメリカからまったく警戒されない」
という奇跡的外交に成功している。
・実際、現在のアメリカにおいて、
「チャイナ・ロビー」のパワーは、
「イスラエル・ロビー」を超え、
世界一強力になっていると見て間違いない。
・アメリカと中国は、
日本人が思っているよりずっと深い関係にある。
キッシンジャーは、1970年代時点で、
すでに「事実上の同盟関係」と表現した。
・私は1990年、モスクワに留学した。
1991年12月にソ連は崩壊したので、
共産主義時代最末期だ。
・来てみて最初に驚いたのは、
ソ連人が皆、親日だったこと。
当時、私が学んだモスクワ国際関係大学には、
いわゆる共産圏(東欧、ベトナム、ラオス、カンボジア、南米など)
からの留学生がたくさんいた。
彼らもまた、とても親日だった。
・日米安保は、日本最大の「資産」である。
・日本の「必勝パターン」を維持しておくことが、
「戦争回避」につながる。
・日本が対中国の大戦略を貫徹するためには、
まず指導者たちが「反日統一共同戦線戦略」を理解し、
それを無力化する戦略、日本の大戦略を理解している必要がある。
・日本も、強大な中国に勝ちたければ、
明確な大戦略を持ち、10年から20年一貫性のある
言動を取り続ける必要がある。
※コメント
衝撃の内容だ。
公開情報を駆使して、
国際情勢を深く広く分析している北野氏に感服しました。
今後、日本はどうあるべきか、
世界はどのように動いているのか、
自分のことのように考えさせてくれる貴重な一冊だ。
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