◆木ノ内敏久『仮想通貨とブロックチェーン』を読み解く
※要旨
・皆が貨幣だと思うことで、貨幣は成り立っている。
・決済手段であるためには、
人々がそれを貨幣だと認識すればいい。
すると、それは自然と貨幣として流通するようになる。
・メソポタニミアの初期農業文明では、
硬貨や紙幣などのトークンはまだ発明されておらず、
宗教的権威が農民の貢納をクレジット(帳簿、台帳など)
に記録して貸借していた。
・次のギリシャ、ローマ、インド、中国といった
古代文明では貴金属を使った鋳造貨幣であるトークンが
優勢になり、
王朝や国家がその信用の裏付けとなった。
・中世には鋳造貨幣はあまり使われなくなり、
大航海時代には割符や元帳などの
クレジットを基に遠隔地間決済を行った。
・その信用を支えたのは、
ある時は国家であり、あるときは民間だった。
当時は取引情報を一元的に管理しにくいトークンよりも、
財の移転の記録をどこかでしておき、
ある時点で清算して帳尻を合わせるクレジットによる
決済が好まれた。
・トークン経済は価値の印がトークンに刻まれ、
モノやサービスと交換され
転々流通して経済が回る。
・一方、クレジットの経済では
台帳を管理する人・組織が全取引を掌握して、
人々の間の信用取引を保証する。
・預金通貨は紙や金属という物理的な形を取らず、
通帳に印刷されたり銀行のコンピューターシステムに
記録されたりする数値にすぎない。
世の中の大半の決済は、預金通貨を基に行われている。
・貨幣の進化から見えてくるのは、
マネーの本質は「情報」だということ。
・ビットコインとはその名の通り、
ビット(情報)のコイン(貨幣)だ。
電子データにすぎない貨幣通貨は物理的実体がなく、
その経済価値は円やドルなどの通貨に
交換できるという信頼に基づく。
・仮想通貨は何らかの価値があると
多くの人が思って決済や送金などに
使っている限りにおいて、
貨幣の情報化、「信用貨幣化」を進めた、
純粋なバブル的資産なのだ。
・先に種明かしをすれば、
仮想通貨で最大の流通規模を持つビットコインは、
それ自体が個人間で転々流通する点でトークンであり、
その記録を「ブロックチェーン」という
ネット上の公開台帳に記録して、
さまざまな価値を動かす点においてクレジットだ。
※コメント
さまざまな最新技術を追いかけたい。
そこに何かのヒントがあるに違いない。
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