◆川上仁一『忍者:起源から忍術まで』を読み解く

 

※要旨


・風魔党。
関東を代表する忍びの一大勢力。
北条氏の元で活躍の場を得る。


・関東地方では忍者をおもに乱波とよんだが、
この地方でとくに有名なのが
風魔小太郎を頭領にした相模国の風魔党だったという。


・彼らは箱根の足柄山をねぐらにして、
小田原の戦国大名、北条一族を支えた。


・風魔小太郎は、北条氏政・氏直親子に使え、
武田勝頼との黄瀬川の戦いで活躍したといわれる。


・1980年、両軍は黄瀬川を隔てて
対峙していたが、当時200人いたといわれる
風魔党の忍者たちは毎晩武田本陣に潜入しては
放火、窃盗、殺人を繰り返し、
武田軍を悩ませていた。


・偸組(ぬすみぐみ)。
前田家の発展に寄与した情報収集部隊。


・加賀国を中心とした北陸の大藩・前田家に
仕えていたのが、偸組だ。
1581年、織田信長に敗北した伊賀の忍者たちは
全国へ散らばった。
そのときの一部が越前国にたどり着き、
越前流という忍術の流派を開いたといわれる。


・前田家は江戸時代になってからも
280年間の長期にわたって繁栄し存続している。
しかもかつて徳川家の敵だった武将たちは
外様大名として何らかの理由をつけて
取り潰しを受けることが多かったのに、
である。


・最大の外様大名だった前田家が
それをのがれたのも、偸組や、
そのほか越前大野の豪族三島一族、
一向宗徒たちによる情報活動のおかげとされる。


・三島一族は越前出身で、
前田家の府中時代から仕え情報収集に従事した。
三島一族は江戸時代には前田家の御用商人となり、
探索の任務を続けたといわれる集団だ。


・忍者の信仰。
精神的支えとなった呪文の数々。
忍者のルーツとなった修験道。


・忍者は窃盗や暗殺なども行い、
一歩間違えれば悪人にもなりかねない。
さらに武器も持たずに単騎で敵地に潜入するような、
非常に危険な任務につくことも多かった。
だからこそ、心の安寧を得るためには、
このような信仰が不可欠だったのである。

 

 

※コメント
忍者の歴史は長く、
研究テーマも多い。
たくさん読めて楽しい限りだ。


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