◆鳩山玲人『仕事筋トレーニング』を読み解く
鳩山氏は、元・三菱商事社員であり、
元・サンリオ常務取締役である。
※要旨
・1日1時間の「仕事筋」トレーニングのすすめ。
・この「1時間」を毎日積み重ねることで、
2週間の休暇と同等の時間が確保できる。
それどころか、これからどんな時代が来ても、
仕事をなくすことなく働いていける力を
身につけることができる。
・人生はすべて「チリツモ」だ。
「塵も積もれば山となる」は本当で、
1時間を毎日コツコツ積み重ねれば、
1年間で2週間分にもなる。
・自分の会社の基本情報を知れ。
新卒で入社して間もなく、
わたしは自分の部署の棚にある資料、ファイル、
マニュアルの類いをすべて、隅から隅まで通読した。
・「えっ、ファイルを読んでおけとは言ったけれど、
全部読んだの?」
と先輩は笑っていたが、これには理由がある。
学生時代、私は新学期に教科書をもらうと、
すぐに通読することにしていた。
・なぜかというと、1年間の授業スケジュールが
なんとなくわかるだけで、その後の理解がとてもスムーズになるからだ。
「授業がはじまる前に教科書を読む」
というと大変なことのようだが、
教科書も1冊の本なので、大した量ではない。
・たとえ浅くてでも、
基本データが頭に入っていると仕事が理解しやすくなる。
会社に一般取引のルール、法務事項がまとめられた
教育用のマニュアルの類いがあったら、一度は通読しましょう。
会社のホームページや企業情報はしっかり読み込みましょう。
・「戦略的決めゼリフ」のつくり方。
「何か大きなことをしたい」「ここで流れを変えたい」
というとき、相手の心に深く残るような言葉を
できれば心強い。
・そこで私は、ここぞというとき、
事前に「戦略的決めゼリフ」
を用意している。
スキマ時間の1時間に、ドラマ、映画、本などのストーリに触れる。
このトレーニングを積み重ね、感受性を養う。
・リーダーシップのスキルは「幹事」をやって鍛える。
飲み会の幹事を引き受けること。
これは入社したての新入社員でもできる、
リーダーシップを磨くトレーニングだ。
・勉強時間を生み出す3つのパターン。
1.朝カフェに行く。
2.夕方の会議室を使う。
3.子どもと差し向かいで学ぶ。
・海外留学などで大切なのは、
語学よりも「コンテクスト(背景)」だった。
コンテクストを理解しなければいつまでたってもスタートラインに立てない。
・ビジネススクールで、
「アメリカのスーパーマーケット」について事例の話になったとき、
アメリカ人はすぐイメージがつかめるが、日本人はぱっと出てこない。
これは英語の問題ではなく、コンテクストが頭に入っているかどうか。
・コンテクストが必要なのは、
アメリカのビジネススクールだけではない。
これを知っているかどうかで、仕事の質はまったくかわる。
・国内外のコンテクストを、日ごろから勉強しよう。
そのためには、日経新聞を読みましょう。
新聞を読むことは、毎日コツコツ続ける必須科目だ。
・また週1回、1時間とって、
週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド、日経ビジネスといった
ビジネス雑誌も読みましょう。
会社の有価証券報告書、IR資料、投資家情報もおすすめだ。
・海外のビジネス雑誌に触れておく1時間をつくっておくと、
それもアドバンテージになる。
フォーブス、ブルームバーグビジネスウィーク、
アントレプレナー、ファーストカンパニーなど。
・アイデア出しのためのステップ。
頭の中にあることを、ランダムに書き出す。
・組み合わせと因数分解で、アイデアの質を高める。
・戦略的情報力。
基本的な知識をつける。
1.「ビッグピクチャー」をつくる。
2.情報を「自分データ」として編集する。
・ビッグピクチャーというのが肝要だ。
サンリオについて調べるなら、
まずは「キャラクタービジネス業界のマーケットサイズは?」
「最大手はどこ?バンダイやタカラトミーは?コナミは?」
あるいはインターナショナルに「ディズニーやワーナーはどう?」
と考え、業績レポートを見たり、業界特集の雑誌や本を大量に取り寄せる。
・客観データを集めるには、会社の売上、利益、戦略といった
動かしようのない事実を丹念に拾っていくのが一番だ。
※コメント
シンプルだが、強力なメソッドだ。
すぐにできるものばかりだ。
明日からできる。
これを継続して楽しくやり、
無意識の習慣にすることで、
ものすごい人間力と仕事力を身につけられる。
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