◆橋上秀樹『野村克也の監督ミーティング』を読み解く
橋上秀樹氏は、
ヤクルト、阪神、楽天の3球団で、現役選手として、コーチとして、野村監督の薫陶を12年間にわたって受けた。
※要旨
・野村監督と他の監督との大きな違いは、そのミーティングにある。
普通のミーティングでは、フォーメーションやサインの確認を行う程度である。
しかし、野村監督はそのようなことよりもまず、「人生観」や「仕事観」をミーティングで選手やコーチたちに説くのである。
・野村監督の考える人生には4つの側面がある。
1.人として生まれる(運命)
2.人として生きる(責任と使命)
3.人を生かす(仕事、チーム力)
4.人を生む(繁栄、育成、継続)
・野村監督がヤクルトに来た最初のキャンプでの「監督ミーティング」は、休日前夜を除いて毎晩2、3時間かけて行われた。
ミーティングといっても、基本的にはホワイトボードに野村監督が黙々と板書していき、それを選手たちが、必死になってノートに写していくもの。
補足説明が必要なところだけ、監督が口頭で説明していく。
当時のヤクルトでは、「野球道具は忘れても、筆記用具は忘れるな」がキャンプ前の合言葉だった。
・野村監督が一番伝えたかった「変化する」ということ。
監督ミーティングでも「進歩とは変わること。変わることが進歩である」と繰り返し述べていた。
・目の前にある現実を好転させるためには、自分が変わるしかない。
「最大の障害は、実は自分自身のなかにある」というのが教えだった。
・合言葉は「言い訳は、進歩の敵」。
・仕事、人生は結果でなくプロセス重視である。
プロ野球とは、結果がすべての世界である。
しかし、野村監督は、仕事も人生も、結果主義でなく、プロセス主義が大切だと訴え続けた。
・平凡なことを継続することこそが、非凡なる結果への道なのだ。
常に考えながら、テーマをもって取り組むことが、練習において重要だ。
・野村監督は、一流になる人の条件を以下のように挙げている。
1.独創的な考え方やアイデアに優れている。
2.自主性と自発性をもっている。
3.観察力に優れている。
4.頂上体験や至高体験が多い。
5.旺盛な問題意識がある。
6.人から離れてプライバシーをもつ欲求が大きい。
孤独な時間を精神的な成長に使う。
・選手の考え方を変えるボヤキ術。
野村監督は常に聞き手を意識したボヤキしかしない。
私も一緒にベンチにいて、最初の頃は、よくあれだけ毎試合毎試合、ずっとしゃべっていられるものだと驚いたものだ。
不思議なことにこのボヤキをずっと聞いていると、次第に野村監督の野球学が理解できるようになってくるのだ。
野村監督には無知な選手たちに教えたい膨大な量の野球学がある。
・野村監督と落合監督は、よく話が合った。
「俺も野球の話は好きだが、落合はオレ以上に野球のことが好きだな」と言っていた。
・データは集めれば集めるほど、物事は複雑ではなく簡単になっていく。
・ボヤキとは、高い理想があるからこそ口に出る。
・強い組織は、規則も厳しいものだ。
※コメント
野球もビジネスも、より多くデータを集め、分析することに成長の近道がある。
よりよく知ることによって、そのテーマが分かり、楽しくなる。
ちょっとした視点を変えること、情報を多く集めることから変化が生まれるものだ。
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