◆ニコラス・ベスト『秘密結社テンプル騎士団』を読み解く

 


※要旨


・テンプル騎士団員個人の懐はさっぱり潤わなかった代わりに、
テンプル騎士団全体としては、
最終的には当初の目標をはるかに上回るほどの、
膨大な活動資金を手にする事態にまで至った。


・十字軍遠征にかかる費用を長年管理してきた結果、
彼らは一介の戦士という立場に加えて、
銀行家や財務官、それも当時のヨーロッパでは
並ぶ者のない敏腕銀行家としての側面も、
備えるようになっていた。


・そのうえ彼らは都合9000か所に及ぶ所領を
広範な地域にまたがって所有する、大地主でもあった。


・テンプル騎士団の名前は、決して忘れ去られることはなかった。
なるほど、彼らの財産は没収され、騎士団そのものが消滅し、
処刑や投獄を逃れた団員たちも、あちこちに散らばってしまった。


・だが、それでも彼らの掲げた理念は、
少しも色あせることなく脈々と受け継がれていったのだった。


・さらに18世紀に入ると、
騎士団としての組織が復活し、
フリーメイソン主義を掲げる秘密結社の一部門という形で、
その命脈が保たれるようになった。
それ以来、テンプル騎士団はフリーメイソンとして存続している。


・フランスのフィリップ4世からかけられた数々の嫌疑に関して、
テンプル騎士団員たちは十中八九無実だったと思われるが、
いくら彼らが罪を否認しようと、その罪状は、
いつまでたっても民衆の脳裏に刻まれたままである。


・テンプル騎士団の復讐も、どうやら果たされたらしい。
総長が呪いの言葉を発してから500年近くたった1793年に、
かつてのフランス国王で、カペー王家の末裔にあたるルイ16世が、
パリでギロチンにかけられたのだった。


・彼の死によって、フランスの君主制には事実上終止符が打たれ、
フィリップ王のような暴君を輩出しながら、
連綿と続いてきた専制君主の系譜も、ようやく断絶した。


・一説によると、ルイの処刑が終了した後に、
1人の男が群衆の中から歩み出して、その両手を前王の血のりに浸したそうだ。
その男はフリーメイソンの会員だった。


・彼はそうすることで、何世紀にも前にテンプル騎士団の先人たちに
加えられた仕打ちの復讐を果たしていたのである。

 

 


※コメント
いろいろな歴史の裏事情は興味深い。
それこそ、星の数こそあるが、
調べていくうちに、どんどん増えていき、
楽しい。


★ニコラス・ベスト『秘密結社テンプル騎士団』
の詳細,amazon購入はこちら↓


http://amzn.to/2jdyqjX

 

◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご案内。
ご登録はこちら。

 

http://www.mag2.com/m/0000258752.html


世界のインテリジェンスに関する公開・非公開情報をお伝えします。