◆高崎哲郎『大鳥圭介:威ありて、猛からず』を読み解く

 


※要旨


・大鳥圭介は、日本の蘭学者、幕臣、官僚である。
青年期に漢学、蘭学、西洋医学、
そして江戸に出て西洋軍学を学ぶ。
その後、幕府の歩兵奉行にまで取り立てられた。


・戊辰戦争では榎本武揚らとともに
函館五稜郭で抵抗するが降伏し、投獄される。
1872年に出獄し、
その見識が高く評価されて新政府に出仕し欧米を視察。


・帰国後は高級技術官僚として工部省などで
産業の近代化に貢献した。


・本書は、五稜郭の「敗軍の将」が、
激動する文明開化のなかで剣をペンに持ちかえて、
その半生を日本の産業、工業の発展に捧げた、
不撓不屈の魂、知識人としての大鳥圭介の
生き様に光をあてた評伝である。


・幼少の圭介は聡明で3歳のとき
両親に連れられて村の神社に参拝した際、
「天下泰平」と筆書きし周囲の人たちを驚かせた。


・祖父純平は幼い孫の素質を見込んで
みずから私塾で四書五経を素読させ算術を教えた。
教えるとすぐに暗記する圭介は「神童」と呼ばれた。


・教授有吉譲介は父直輔に書状を送り、
圭介の詩文の作成や読解の才能が並外れて優れていると絶賛した。
ここで後年の書家の素養が培われた。
圭介は、理工科系の知性を兼ね備えた名文家であった。


・圭介はオランダ翻訳本を読み返すうちに
未知の科学文明に取りつかれるようになり、
この学問を追求したいとの思いに駆られた。
漢学を勉強した際の経験から、
原書の濫読は不可欠と考えた。


・彼は朝早く起きて机に向かい、
睡眠時間を惜しむ猛烈な勉強の成果もあって
オランダ語の専門書も一通り読めるようになった。

 


※コメント
どんな境遇であろうと、
血のにじみ出るような努力をすると、
見ている人はみているようだ。
精進したい。

 

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