◆南康文『華僑商法の秘密』を読む
※要旨
・世界三大商法のひとつ「華僑商法」の凄いパワー。
華僑商法は2000年以上という古い歴史を持つ「ユダヤ商法」や「インド商法」と並んで、
世界三大商法のひとつに数えられているほどである。
・一国の政治経済の中枢を握るまでの勢力を持つ、
この「華僑コングリマリット」の中を流れる情報量は、
日本の総合商社のネットワーク以上のもの凄さだろうし、
またその行使する経済力も想像を絶するものがある。
・無一物から身を起こす「白手起家」という考え方は、
華僑商法の基本であり、真骨頂である。
「マッチ棒一本でもあれば、それで商売ができる。
成功へつながる道がある」
とよく華僑は口にする。
・新宿や銀座の夜の世界を握る帝王と言われる華僑も、
また世界経済を陰で支配しているといわれるユダヤ人も、
一見何の努力もしないで、濡れ手にあわの如く巨富を築いてきた好運者だと思われがちだが、
そうではない。
自分の体力や知力の限りを尽くして、たゆまぬ努力の末に、
はじめて巨富をつかむきっかけを得ている。
華僑やユダヤ人の成功は、自分の頭や手足でつかみとったものであったのだ。
・「ユダヤ人は頭で稼ぎ、華僑は足で稼ぐ」
という言葉がある。
ユダヤ人はもともと金やダイヤモンドなどの貴金属と、
羊毛、食料といったものを売買する商業民族であった。
・彼らのグローバルな情報収集力と判断力、スピード、金銭感覚、
大胆に見えるリスクのとり方、そして中国国内におけるビジネスの方法などを紹介したい。
・自分の分野で一流になれば、
その分野において自然にいい情報が入ってくる。
・香港に限らず、ニューヨークやロンドンも情報の宝庫である。
富豪たちが集まれば、さまざまな事業話、投資話が自然に集まってくる。
・華僑のグローバル・ネットワークの強みは、
日常生活のなかで世界の情報が入ってくることだ。
・情報はただと思っている人がいるが、決してそうではない。
インターネットの普及で情報の価値は下がったが、
信用できる情報の価値はむしろ上がった。
華僑はとくに情報には敏感だ。
・グローバルネットワークにより、親戚を通じてもたらされる世界の最新情報が、
毎日、香港や北京の家族の食卓で話されている。
オセアニア、アフリカ、アフリカ、ロシアで起きていることが、
華僑ネットワークを通じて自然に耳に入ってくる。
しかも、それは新聞に掲載されている情報ではなく、生の経済情報なのだ。
・たしかに、華僑はおしゃべりが好きだ。
彼らの情報ネットワークの凄さには舌を巻く。
カザフスタンの資源の話から、マダカスカルの金鉱の話にいたるまで、
世界の情報が香港に集まってくる。
・中国ビジネスでもっとも重要なのは、人間関係だ。
欧米でビジネスを行う場合、大切なのは、まず法律、次がロジック、その次が人間関係。
・香港の有名な風水師に会ったことがある。
その風水師は、孔子、老子、朱子学、仏教、ヒンズー教、天文学など、
宗教、哲学、東洋医学のあらゆる書物を読み、香港の著名な大富豪を顧客に抱えていた。
・その彼に、人間が成功するための条件について聞くと、こう言っていた。
「一命、二運、三風水、四積陰徳、五唸書。
つまり、人生で成功する秘訣は、先天性の要因と、
後天性の運、風水、慈善、知識である」
※コメント
華僑の海外ネットワークは、数千万人にも及ぶという。
その情報網はビジネスの発展に大いに役立っているようだ。
今後どのような動きになるか注目したい。
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