◆牧野愛博『非情世界:恐るべき情報戦争の裏側』を読み解く

 

※要旨


・笑顔のウラで熱心に諜報活動をする世界。
相手が隠しておきたい情報を、
手段を選ばずに徹底的に探り、ときには盗み取る。


・敵対する国については言うに及ばず、
ふだんは首脳同士が笑顔で握手を交わす同盟国や
友好国にも盗聴や通信の傍受を仕掛ける。


・「盗聴は行われている」
というのが世界の情報マンの共通認識だ。
道徳や倫理を持ち出す世界ではない。


・英国ではシニカルな意味で、
「インテリジェンスは紳士の仕事だ」
と言うのだそうだ。
やられる方が悪いと割り切って自衛するしかない。


・最終的には、人間とはどういうものなのか、
という問題につながる。
誰にでも本音と建前がある。
国家もそうだ。
インテリジェンスは相手の本音を探る作業だ。
友好と情報収集の作業は、
平然と両立させることができる。


・元CIA職員のスノーデンによる
秘密の暴露は出るべくして出た問題といえる。
秘密を扱う人間は、いつか必ず話したくなる。
今日や明日は無名でも良いが、
いつかは評価を受けたいと考えたくなるものだ。


・「日本版スノーデン」というべき告発者は
いつか必ず出てくる。
情報を扱う人間は、情報の重圧で道を外れることがある。


・日本も国際情報に限った「対外情報庁」を
ゼロからつくるべきだ。
米国との情報技術の差は、
大学と幼稚園くらいの開きがある。


・優秀な人材を育て、
「地域主義の情報」を目指すべきだ。
北東アジアなら日本は米国に負けない情報収集や
分析ができる。
それができて初めて、
ギブアンドテイクの形で米国から有用な情報を得られる立場になる。


・アメリカは、英国、オーストラリア、カナダ、
ニュージーランドとともに「エシュロン」と呼ばれる
盗聴・傍受システムを運用している。
米国以外の4カ国は英連邦に属し、
機密情報の共同収集や共有が
可能な信頼関係があるとされる。


・エシュロンによる収集対象の95%は、
企業や金融機関などの経済情報といわれる。

 

 

※コメント
国際情報の世界はシビアだ。
ロマンだけでは語れない。
生きるか死ぬかの世界である。
情報を重視する国が生き残るといえる。


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