◆渡部昇一『本多静六:財運はこうしてつかめ』を読み解く


※要旨


・この本のなかで本多静六博士が一貫して強調されているのは、
「経済の自立がなければ、精神の自立はありえない」
ということである。


・博士の蓄財方法はいたって単純な、
だがひじょうに強力な方法であった。
それは自分が月々もらう給料の4分の1を
そっくりそのまま貯金し、
残る4分の3で生活するというものだった。


・25歳で蓄財を開始した博士は、
40歳のときには大学でもらう給料より
貯金の利子や株の配当のほうが多くなった。
定年の頃には、今の価値で500億円の貯金があった。


・「職業の道楽化」が良循環をつくる。


・博士はこう記している。
「経済的な自立が強固になると、
勤務のほうにもますます励みがつき、
学問と教育の職業を道楽化して、
ますます面白く、人一倍働いたものである」


・博士が4分の1貯金とともに、
若い頃からずっと実行していたのが、
毎日1ページ分以上の原稿を書くことだ。


・博士が生涯で370冊以上の本を書けたというのも、
原稿を書くという作業を自分にとっての娯楽に
変えてしまったからに他ならない。


・「漏らさない力」こそ蓄財の秘訣。


・「まず始めよ」の精神が運命を変える。


・あれこれ悩むより、まず手を着けろとヒルティはいう。
実際に仕事に取り掛かったほうが、
いろいろ知恵は湧いてくるものだし、
思ったよりも仕事が楽に終わることを発見する。


・何ごとも手を着けてしまえば、
自然とうまくいく。

 

・博士の教えを実践してみてつくづく分かったのは、
当たり前のことだが、
カネを貯めようと思えば、
やはり無駄に金を使わないことに尽きる。


・「お金のあるところには、
またいろいろ知恵が湧いてくる。
そして、ますます面白い投資先が考えられるようになる」


・「お金というものは雪だるまのようなものである。
初めのうちはほんの小さな玉であっても、
しっかりした芯があれば、
あとは面白いようにどんどん大きくなるものである。
これは誰がやっても同じことである」


・昔から「積善の家に余慶あり」
という。
先祖が善行を積み重ねていると、
思いがけないよいことが子孫に
起こるということである。


・博士は子どものころ、
米搗きをしながら漢文を覚えるという経験をして、
暗記力はとても強くなった。


・数学の岡潔博士は、
「若い頃は血反吐を吐くくらい暗記しないと頭は伸びない」
と語っている。


・天才とは勤勉さである。


・博士は、山林学校(のちの東大農学部)を落第した。
以後、彼は猛然と勉強した。
ことに不得意であった幾何は、
千題もある問題集を3週間ばかりですべてやってのけた。


・落第してからの勉強ぶりは、何も数学だけではない。
他の科目も講義ノートをすべて暗記した。


・エキス勉強法とは、
学校で習ったことの中で最も重要なところを要約し、
別紙に書き出す。
試験前になると、そのメモをポケットに入れ、
暗記しながら散歩するという方法である。
習った直後に要約を作れば、それだけでもある程度、
記憶に残るというものである。


・即断即決こそ、成功の基本。


・体験から博士は、
「何か話がまとまったら、
その場ですぐに話を詰めておかなければならない」
と痛感したという。
印鑑がなければ拇印でもよい。
その場で証文を作るべきであると記している。


・博士は金銭においても事業においても、
いろんな経験を積み重ねているので、
「正直だけでは人間関係も事業もうまくいかない。
ときには、腹芸、テクニックを使ったほうが
うまくいくことがあるのだ」と、
著書の中で明快に述べている。
このあたりも並みの学者ではない。


・博士は自分の体験として、
「人生の最大幸福は、
家庭生活の円満と職業の道楽化にある」
と述べている。


・後藤新平は本多博士にこういった。
「君は遠慮しているようだが、
こんな仕事は誰がやっても完全なものなどできやしない。
いい加減でいい。
だだ、思い切ってデカイことをやればいい」


・後藤はこうもいった。
「そんなことは百も承知だ。
だが、何をやるにしても原案がいる。
原案があれば、それに対して専門家が意見を言ってくれる。
だが元になる案がないと何も始まらない。
急ぐんだ」

 


※コメント
あらためて、開運と蓄財の秘訣を知った。
地道にやることが、結果的に大きくなるようだ。
本多さんを真似したい。


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