◆小林俊太『日本電産・永守イズムの挑戦』を読み解く


永守重信氏は、日本電産社長。

 

※要旨


・一流の企業と三流企業との差は製品の差ではなく、
社員の品質の差である。
それは、6S(整理、整頓、清潔、清掃、作法、躾)
がいかに基本に忠実にできているか、否かによるものと思う。
(永守重信)


・汚い水の中ではよい魚は育たないと同様に、
汚い工場からは決して品質の良い製品は生まれない。
同様に、雑然としたオフィスでは、
スピーディかつ効率的な事務処理はできない。
(永守重信)


・工場がきれいになる、社員が休まずに来るだけで
会社は黒字になる。
10%以上利益を上げている会社の共通点を調べると、
当たり前のことを当たり前にやっている。
(永守重信)


・目の前に落ちている小さな部品を見つけてサッと拾うか、
見過ごしてしまうか、はたまた安い部品だからと踏みつけてしまうか。
ちょっとした違いが各人の仕事の成果を、
さらにいうならば、
組織の明暗を大きく分けることになる。
(永守重信)


・永守は高校生のときから、日経新聞を読み、
株式投資をしてきた株式投資の「セミプロ」だ。
机の横には常に「日経会社情報」を置き、
時間があるとページをめくってM&Aの対象になりそうな
企業に印をつけておくのが「趣味」だった。


・流れている血を止めるために「出を制する」。
永守流再建法の第一ステップだ。


・自腹による「餌付けーション」と「飲みニュケーション」。
永守は三協精機製作所を買収後、
基本的には昼食の時間帯は若手社員20人程度を集めた懇親会、
夕食の時間は課長以上の幹部との夕食会を開いた。


・永守は言う。
「なんでみんなと飯を食うかというと、食事をしたり、
一杯飲んでできる話ならだいぶ様子が違ってくるから。
バカ話でもしながら、わかりやすい話をする。
みんなの質問を受け付ける。
細かい話も出てきます。
昼間働いているが、立ち話でしんどいとか、
休み時間になったら椅子が足らんと言うわけや。
グチがいっぱい出てくる。
それを全部解決していくわけですね、順番に」


・「それが昼食会であり夕食会の目的なんです。
当然僕は無給で手弁当だし、
一切その会社から一円の金もとらないから組合も
追及しようがない。
飯代が全部わしのポケットマネーだから、
誰も文句いわへん」


・この懇親会は、細かな不平、不満を解決しながら、
当たり前のことを社員にやってもらう機会だ。
そして経営者として、
今後の経営の方向性をきちっと示し、
社員の考え方を一致させて、
ベクトルを合わすための機会でもある。


・永守は徹底した経費管理について、
こう語る。
「コスト構造を一から教えなおし、
正しい価格を教えると会社は儲かる。
どうしても下がらない場合は日本電産が
取引している業者を紹介する。
今まであらゆる経費の何千枚という稟議書を見てきた。
私の頭の中に全部データが入っているから、
すぐに正しい価格が書ける。
今までの再建でも全部伝票見ているし、
工場なども何ヶ所も作っているから坪単価もわかる。
こうやって車から何から、あら探すわけや。
これをやるとあっという間に原価は下がっていくね」


・「3Q6S」という永守流意識改革の真髄。
3Qとは日本電産が目指す、
「良い社員」「良い会社」「良い製品」を意味する。
この3つのQという目標を実現するために、
整理・整頓・清潔・清掃・作法・躾の
6つのSを実行する。


・雑巾がけ、窓拭き、絨毯に掃除機をかける
という活動を続けるうちに、
社員の掃除のレベルは磨きがかかった。


・三協精機では、掃除の外部委託を減らした。
率先垂範を示すため、
まず役員がトイレ掃除を始めた。
その後、課長級以上が週末に集まり、
半日使ってトイレ掃除した。
この管理職による週末トイレ掃除の習慣は、
「整理整頓」に波及した。


・柳沢は清掃活動の利点をこう語る。
「社員が『磨けば短時間に光ってくる』
『その効果が目に見えてわかってくる』
と言うんです。
ある種の達成感というのか。
みんなでやれば成果が出る。
そういうことを体感させてくれた部分がある」


・整理整頓ができている会社は儲かっている。
なぜ、6Sが利益に直結、改善するのか。
整理整頓ができていると、
モノを探す時間が減り、
労働時間の質が高まるため、
生産性が向上し、収益が改善する。
さらには、部品や仕掛品の管理が行き届くため、
在庫負担も軽減する。


・「幹部連中の机を見たら大体下ができているかどうかわかる。
上がやっていないのに下ができているはずがない、
そういう見方をします」
(永守重信)


・「日曜日にサザエさんの主題歌が聞こえたら、
楽しくなるようでなければ社長は務まらない」
(永守重信)

 

※コメント
永守氏の話は、パワーをもらえる。
いろいろな分野でも通じる話だ。
ビジネスの基礎を大切にしたい。


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