◆本田亮『電通の仕事の話:その2』を読み解く

 

※要旨


・どんなときも、他人は見ている。
宅配業者の方に対して、
タクシー運転手の方に対して、
そういった仕事とは直接関係ない普通の人に対する
接し方を見ながら、
意外と人は仕事のパートナーを選んでいる。


・普段は仕事に厳しい先輩が、
高速道路の料金所のおじさんに、
「いつも御苦労様です」
と声をかけながらチケットを受け取った。
これには驚き、
僕は先輩のために、
「もっと頑張らなくちゃいけない」
と思った。


・意識しないでとった小さな行動で、
それを見ていた第三者が温かい気持ちになる。
そして、仕事のモチベーションがあがったり、
一緒に仕事をしてみたいと思うようになる。
そういうことだってあるのだ。


・仕事の評価は上司やクライアントの間だけで、
成り立っていると思ってはいけない。
まったく関係ない人に対してどう接しているかということが、
意外とその人の仕事の評価につながっている。


・僕も仕事上で立場の弱い人にはできるだけ
丁寧に接するようにしている。
自分より立場の強い人には強くていい、
だけど立場の弱い人には謙虚なほうがよい。
自分を助けてくれるのは、
いつもそういう人たちだと思う。


・昨日の自分と今日の自分の間に変化がなかったら、
なんでもいいから変化を起こそう。
通ったことのない路地を通ってもいい、
知らない喫茶店に入ってもいい、
読んだことのない雑誌を読んでみよう。


・どんなときも、
先に入ったスケジュールを優先せよ。
スケジュールには偉い人も偉くない人もないのだ。
結局、スケジュールを動かさない人は、
最後に信頼されることになる。


・プロはクオリティの高いものを素早く、たくさん出せる人のこと。
「うまい」「早い」「大盛り」。
それがいいのだ。


・電車は意外と企画に向いている空間なのだ。
そこにはたくさんの情報がある。
雑誌の見出しを見れば、
世の中の動きがすぐにわかる。


・中身はともかく、
メールはすぐ返信。
とりあえず素早く返信してくる人には好感が持てる。
大事なのは、丁寧さよりも、素早さだ。


・内容は簡単でいいのだ。
「承知しました」の1行でいい。
了解できない話ならば、
「考えてみます」「調整してみます」
の1行でいい。


・会う時間を惜しまない。
当たり前のことだが、
仕事というのは人と人との間で成り立っている。
その仕事をおもしろくしているのは、
「人の情熱」。
仕事というのは足し算ではつまらない。
掛け算にならないと面白くない。
人と人が会うことは、
思わぬ掛け算が生まれること。


・思いついたことは、
来年じゃなくて、今やる。
僕の今までの経験で言うと、
今年できない挑戦は、
来年になるともっとできなくなる。


・お金がない、時間がない、会社を休めない。
そういう背景がある若いときに
無理してやる勉強や遊びにこそ意味がある。


・体は休めなくていい、
心を休めよう。
月曜日の時点でリフレッシュしていないと
スタートダッシュができなくなる。
だから、忙しいときこそ、
週末は出かけたほうがいい。


・心の重さと身体の痛みは反比例するものだ。
仕事がハードだと感じたら、
週末はそれに負けないくらい
ハードに遊んだほうがよい。


・僕の休み方は土日だけではなく、
金曜日も加えて遊ぶというもの。
金曜の夜のうちに移動すると高速道路が空いていて、
むしろ身体が楽なのだ。


・夜のうちに目的地についてそこでキャンプ、
もしくは民宿やペンションにチェックイン。
このスケジュールでいくと土曜日は、
丸一日朝から遊ぶことができる。


・そして、日曜日に早めに帰れば、
渋滞に巻き込まれることなく、
家に帰ってこられる。
日曜日の夕方、自宅でのんびり過ごしていると、
週末に2回休日を取ったようで得した気分になった。


・ストレスを解消するには、
身体を休ませちゃダメだ。
「体」はむしろ痛めつけたほうがいい。
足が痛くて椅子に座れないくらいハードに遊んだときのほうが、
月曜日からの仕事の効率は良い。


・できる営業マンは、
ボールペンを2本持つ。
打ち合わせで相手がペンを持っていなかったとき、
すぐに「どうぞ」と言ってペンを差し出すのだ。


・相手の人がペンを遠慮しようとすると、
「2本あるから大丈夫です」
という。
100円程度の安いペンなので相手も気軽に受け取ってくれる。
これが「戦略おべっか」である。


・ビジネスは意外とこの貸し借りで成り立っていることが多い。
だから、小さな貸しを積み重ねることが肝心。
決して大きな貸しをつくってはいけない。


・小さな貸しはいくらあってもいいのだ。
ペンを忘れた人にはペンをあげる。
鼻をかみたい人にはティッシュをあげる。
メモを探している人がいたら、
メモ用紙をあげる。


・あげるものは、どれもこれも安いものがいい。
どんなに安くても、
感謝の気持ちだけはしっかり残ってくれる。
やがて、その貸しは積み重なって、
人間関係に効いてくるのだ。


・小さな貸しは営業への足掛かり。
次の機会に遠慮なく話せる環境をつくってくれる。
ビジネスでは、貸しも積もれば宝の山となって
返ってくるのである。
「小さな」貸しを「山ほど」つくっておこう。


・後輩は丁寧に育てない。
ベーシックな仕組みや知識は、
先輩として伝える。
飲み屋で熱血指導しなくてよい。


・後輩には背中を見せよ。
失敗を後輩に見せよ。


・面白い人との縁は、
人生を高めてくれる。


・仕事を増やせば自由度が増す。
たくさんの仕事を同時に進行させて、
1つの仕事を別の仕事のレクレーションにする。
車のCMを企画していて、
飽きたらオレンジジュースの企画を始める。
それが飽きたら、別の企画をする。


・たくさん仕事を抱えていると便利な事がある。
それは会社の中で、僕が何の仕事で忙しいのか
わからなくなることだ。


・仕事の数を増やせば増やすほど
心が解放されて行く。
自由時間が増えてくるのだ。


・すばやく汚いメモ。
メも魔になれ。
会議のメモは、
自分の仕事に生かすヒントを見つけるため。


・メモは自分のためにある。

 

・ムードのいい人間になる。
この人に頼むといい方向に行きそうだ。
この人と仕事をすると楽しくなりそうだ。
そう思ってもらおう。


・ホウレンソウは、上司だけでなく、
部下やパートナー、下請け会社の人にもちゃんとやる。
そのときの状況を伝えることは、
それまで自分をサポートしてくれた人へのマナーだ。


・カタチにならない、
お金じゃ買えない心の価値をたくさん集めること。
実はそれが人生にとって一番大切なこと
なのじゃないかと思う。

 


※コメント
その激しい仕事ぶりの裏には、
さまざまな気配りがあるようだ。
どんな仕事にも共通する話でありがたい。

 

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