◆柴山政行『決算書の読み方』を読み解く

 

※要旨


・「なぜ太平洋戦争が始まったか」
という質問に対して多くの人がいろいろな立場で
意見をおっしゃっている。
会計士の立場で個人的な見解を申し上げるなら、
「石油を止められたから」
という理由のほかに、
「それ以前から慢性的に続いていた陸軍と海軍の
予算分捕り合戦と、それに伴う政治的混乱」
も大きな要因の一つであったと思う。


・予算はとても重要だ。
国政にも、金はかかる。
家計だろうと企業だろうと国家だろうと、
その命運を握っているのは、
詰まるところ「兵糧」だ。
つまり「モノ」「カネ」だ。


・手持ちのお金をいかに配分し、
どこで回収するかといった絵図面をきちんと描けるかどうか。
それが会計センスがあるかないかの分かれ目になる。


・会計とは、
つまるところ次の2つの局面で生かす技術だ。

1.予算の作成。
(事業のスタートからゴールまでの資金配分)

2.実績の集計と分析
(決算)


・国家も企業も家計の運営も、
1.予算
2.決算
3.次の予算
4.次の決算
・・・
の繰り返しのなかで延々と続いていく営みなのだ。


・決算がわかれば、
そのノウハウを予算の作成に生かすことができる。
だから会計知識である、
決算の知識と決算書を読む技術は、
社会人はもちろん、
次の日本を背負っていく若者や子どもたちにも、
「生きるための知のインフラ」として
ぜひ等しく身につけていただきたと願う。


・企業分析の9割は、バランスシートと損益計算書を
みることでカバーできる。
残りの1割を補完的にキャッシュフロー計算書で確認し、
不正や資金繰り破綻のサインを見つけられれば、
さらに万全だ。


・ヤフーの決算書。
注目すべきは利益率の高さ。


・売掛金による後払い分があれば、
営業収入はダウンする。


・税金や利息の支払も営業活動の1つ。


・総合的な稼ぐ力を示すのが経常利益。
プラスなのはもちろん、
伸びいていることが大切。


・鉄道業の資産の9割は固定資産である。


・資産のだんご3兄弟。
「カネ・モノ・ケンリ」という資産の循環がある。

 

 

※コメント
代表的な企業の決算書を事例に
あげながら会計を学べる。
非常に役立つありがたい本だ。


★柴山政行『決算書の読み方』
の詳細,amazon購入はこちら↓

http://amzn.to/1ScHcKC